【2026年版】ドローン機体認証ガイド|第一種と第二種の違い・手数料・DIPS2.0申請

DIPS2.0手続きガイド

機体認証は、ドローンの手続きの中でいちばん「自分には関係ない」と思われている制度です。

実際、機体認証がなくても飛ばせます。登録して、許可・承認を取れば、たいていの現場は回ります。だから講習を担当していると、機体認証まで話が及ぶと急に空気が緩む、ということがよく起きます。

けれども、機体認証は「レベル4飛行をやる会社のための特別な制度」ではありません。第二種機体認証は、条件がそろえば手数料3,000円前後、提出書類は写真1枚で取れます。そして2026年5月からは、型式認証を取る前に売られていた機体にも道が開きました。

この記事では、機体認証と型式認証の違いから、第一種・第二種の分かれ目、提出書類が決まる4つの分岐、DIPS2.0の申請10ステップ、検査機関の選び方と手数料、更新の期限までを、一次情報だけを根拠にして一本でたどれるようにまとめます。

最初に一番大事なこと機体認証は「機体の車検」であり、技能証明とセットで初めて意味を持ちます。立入管理措置を講じたうえで、技能証明を持つ人が機体認証を受けた25kg未満の機体を飛ばす場合に限り、DID上空・夜間・目視外・30m未満の4つは飛行許可・承認が不要になります。逆に、空港等周辺・150m以上・催し場所上空・危険物輸送・物件投下・総重量25kg以上の6つは、機体認証があっても個別の許可・承認が必要です。「機体認証を取れば何でも申請なしで飛ばせる」は誤りです。

機体認証とは何か——機体登録とは別の制度

機体認証は、特定飛行を行うことを目的とする無人航空機の強度、構造及び性能について検査を行い、機体の安全性を確保する認証制度です。国土交通省の「機体認証等」ページが、そのまま同じ言い方をしています。

ここで最初につまずくのが、機体登録との区別です。名前が似ているうえ、どちらもDIPS2.0で手続きするので、同じものの続きだと思われがちです。別の制度です。

登録検査機関である日本海事協会は、この違いをよくある質問の中で自動車にたとえて説明しています。

自動車の登録(ナンバープレート)と自動車検査証(車検)が無人航空機の機体登録と機体認証にそれぞれ相当します

機体登録は、事故が起きたときに所有者をたどれるようにするための制度で、100g以上の機体を屋外で飛ばすなら原則として全員に義務があります。機体認証は、すでに登録を受けた機体を対象に、安全基準に適合していることを検査して認証する制度です。順番も決まっていて、登録が先、認証が後になります。

そしてもうひとつ大事なのが、機体認証は義務ではないということです。国土交通省は「機体認証の取得は、無人航空機の飛行において必須事項ではありません」と明記しています。取ると何が変わるのかは、このあとの章で整理します。

第一種と第二種の違い——飛行カテゴリーで決まる

機体認証には第一種と第二種があり、どちらが必要かは飛行カテゴリーで決まります。機体の大きさでも値段でもありません。

項目 第一種 第二種
対象の飛行 立入管理措置を講じないで行う特定飛行(カテゴリーⅢ飛行) 立入管理措置を講じたうえで行う特定飛行(カテゴリーⅡ飛行)
検査を行う機関 国土交通省 国土交通省または登録検査機関
機体認証の有効期間 1年 3年
型式認証の有効期間 3年 3年

第一種と第二種で有効期間が違う点は、見落としやすいところです。型式認証はどちらも3年ですが、機体認証は第一種だけ1年です。第三者の上空を飛ぶ機体は毎年検査を受け直す、という設計になっています。

カテゴリーⅢ飛行の要件は、機体認証だけでは足りません。国土交通省は、カテゴリーⅢ飛行について次のように定めています。

カテゴリーⅢ飛行の要件一等無人航空機操縦士の技能証明を受けた者が、第一種機体認証を受けた無人航空機を飛行させる場合であって、飛行の形態に応じたリスク評価結果に基づく飛行マニュアルの作成を含め、運航の管理が適切に行われていることを確認して許可・承認を受けた場合に限られます。第一種機体認証があっても、許可・承認は別に必要です。

つまり第一種機体認証は「カテゴリーⅢ飛行の入場券のうちの1枚」であって、それだけで飛べるようになるものではありません。ここは一等の学科試験でもよく問われる論点です。

機体認証を受けると何が変わるか

ここが制度の核心です。機体認証を取ると、カテゴリーⅡ飛行の一部について、飛行許可・承認の手続きが不要になります。

不要にできるのは、次の4つの特定飛行です。

  • 人口集中地区(DID)の上空での飛行
  • 夜間飛行
  • 目視外飛行
  • 人又は物件から30mの距離を確保できない飛行

ただし、これらを申請なしで行うには条件が全部そろっている必要があります。

  1. 飛行させる無人航空機の総重量が25kg未満であること
  2. 飛行経路下において立入管理措置を講じること
  3. 無人航空機操縦士の技能証明を受けた者が飛行させること
  4. 機体認証を受けた無人航空機であること
  5. 飛行マニュアルの作成等、飛行の安全を確保するために必要な措置を講じること
夜間・目視外は限定変更が必要夜間での飛行および目視外での飛行を「許可・承認申請が不要な飛行」として実施する場合は、技能証明の限定変更が必要です。機体認証だけそろえても、限定が付いたままの技能証明では申請不要にはなりません。限定変更の手続きは別記事で扱います。

一方、次の6つは機体認証や技能証明の有無を問わず、個別に許可・承認を受ける必要があります。

  • 空港等周辺の空域での飛行
  • 地表または水面から150m以上の高さの空域での飛行
  • 催し場所の上空での飛行
  • 危険物の輸送
  • 物件の投下
  • 総重量25kg以上の無人航空機の飛行

この6つを覚えておくと、機体認証を取るかどうかの判断がかなり楽になります。仕事の中身が空撮のDID夜間飛行なら効果は大きく、25kg以上の農薬散布機なら機体認証を取っても申請の手間は減りません。

2025年12月18日の改正に注意この制度が始まって約3年が経ったことを受け、従来は許可・承認申請の一部を省略できた「ホームページ掲載無人航空機」と「ホームページ掲載講習団体等が行う技能認証」の運用が廃止されました(カテゴリーⅡ飛行の審査要領改正、令和7年12月18日施行)。過去にこれらを含む申請をしていた場合、次回は「複製」「変更申請」「更新申請」が使えず、新規申請からやり直しになります。書類を省略する仕組みは、これからは型式認証・機体認証・技能証明に一本化されたと考えてください。

型式認証との関係——省略されるのは検査の全部または一部

型式認証は、メーカー等が設計・製造する量産機の型式(モデル)を対象に、設計および製造過程が安全基準と均一性基準に適合するかを検査する制度です。機体認証が1機ごとなのに対し、型式認証は型式まるごとにかかります。

両者の関係は一言でまとまります。

ここが一番効く型式認証を受けた型式の無人航空機は、機体認証の検査の全部または一部が省略されます。設計の検査と製造過程の検査が免除され、現状検査だけになります。これが手数料にも所要時間にも直結します。

どれくらい違うかを、国が検査を行う場合の第二種機体認証・新規申請の手数料で比べてみます。

型式認証 機体の区分 手数料
取得済み 新品(1機目) 3,100円
取得済み 新品(2機目以降・同一型式) 2,450円
未取得 最大離陸重量4kg未満 284,900円
未取得 4kg以上25kg未満 418,800円

3,100円と284,900円です。約92倍。型式認証を取得しているモデルを買うかどうかは、機体認証を視野に入れるなら購入時点の判断になります。

もうひとつ、型式認証には申請書類の面での効果もあります。国土交通省は「型式認証を受けた型式の無人航空機は、飛行に関する許可・承認申請において、申請書類の一部を省略することができます」としています。

型式認証を取得している機体は、いま何機種あるか

国土交通省は「型式認証を取得している無人航空機一覧」をPDFで公表しています。令和8年6月19日現在の状況は次のとおりです。

区分 件数 内訳
第一種型式認証 第1号のみ ACSL式 PF2-CAT3型(株式会社ACSL、4kg以上25kg未満)
第二種型式認証 第1号〜第13号 ソニーグループ、センチュリー、ドローンWORKシステム、イームズロボティクス、エアロセンス、DJI JAPAN、Prodrone、ヤマハ発動機の各型式

第一種型式認証は、制度開始から3年半経った時点でまだ1型式だけです。カテゴリーⅢ飛行の機体側のハードルがいかに高いかがわかります。

自分の機体が型式認証機かどうかを確かめる方法は2つあります。ひとつはこの一覧を見ること。もうひとつは機体の型式認証の表示を見ることです。型式認証を受けた型式の機体には、型式認証書番号・型式・製造番号を表示することがメーカー等に義務付けられています。

同じ機種名でも型式認証機とは限りません国土交通省は次のように注意喚起しています。「型式認証を取得しているモデルであっても、当該モデルが型式認証を取得する前に出荷された機体は型式認証未取得機となります」。お手元の機体が該当するかどうかは、機種名ではなく機体に型式認証の表示があるかで判断してください。表示の詳細は機体メーカーに確認することになります。

2026年5月に始まった「同一性証明済み機」——型式認証前に買った機体の道

前章の最後で書いた「型式認証を取得する前に出荷された機体は型式認証未取得機になる」という扱いは、長いあいだ現場の悩みの種でした。同じ型番の機体を持っているのに、出荷が数か月早かったというだけで、機体認証の手数料が3,100円ではなく284,900円になってしまう。事実上あきらめるしかありませんでした。

ここに道が開いたのが2026年です。令和8年3月19日付けで航空法施行規則の一部を改正する省令が公布され、令和8年5月1日から施行されました。あわせて通達「無人航空機の検査に関する一般方針」も令和8年3月31日付けで改正されています。

新しく登場した概念が同一性証明済み機です。日本海事協会の説明が簡潔です。

型式認証を取得する以前に製造、販売されていた無人航空機であって、第二種型式認証を受けた型式の無人航空機と設計及び製造過程が同一であることを型式認証等保有者が証明した無人航空機

証明する書類が無人航空機同一性証明書で、型式認証等保有者、つまり実質的にはメーカーが発行します。これに加えて無人航空機適合確認書(機体が安全基準に適合することを製造者等が確認したことを証明する書類)がそろうと、書類検査だけで第二種機体認証を受けられるようになります。

同一性証明済み機で必要になる書類同一性証明書があり適合確認書もある場合(区分2.3)に必要なのは、無人航空機同一性証明書・無人航空機適合確認書・無人航空機現状報告書の3点だけです。設計計画書も設計図面も部品表も要りません。適合確認書がない場合(区分2.2)は、これに無人航空機飛行規程・整備手順書・整備改造の記録及び総飛行時間・重量及び重心位置に関する書類が加わります。
DIPS2.0の画面では「型式認証済みの機体」を選びます同一性証明済み機は制度上は型式認証未取得機ですが、DIPS2.0の仕様の都合上、当面は「型式認証済みの機体」を選択して申請することになっています。機体を選んで「本人確認へ進む」を押すと確認メッセージが出ますが、「はい」を押して手続きを進めてください。型式認証書番号の欄には、同一性証明書に記載されている型式認証書番号を入力します。国土交通省もDIPS2.0の操作マニュアルも、この点をわざわざ注記しています。

なお、この改正は第二種の話です。第一種機体認証には同一性証明済み機の枠組みはありません。

適合確認書には30日の期限があります機体認証の申請において無人航空機適合確認書を使用する場合、適合確認書が発行されてから30日以内に機体認証の申請を行う必要があります。30日を超えると適合確認書は無効になり、再発行をメーカーに依頼することになります。書類を集めてから申請するまでの間に月をまたがないよう、発行のタイミングを先に決めてください。

申請前に決まる4つの分岐——提出書類はここで決まる

機体認証の申請でいちばん迷うのが提出書類です。ところがこれは、4つの分岐を順番にたどれば機械的に決まります。国土交通省が「機体認証申請の提出書類を判別する簡易フロー図」を公開しているので、申請前に必ず目を通してください。分岐は次の4つです。

  1. 申請の種類——新規申請か、更新申請か
  2. 機体認証の区分——第一種か、第二種か
  3. 型式認証の有無——型式認証の表示があるか、同一性証明書があるか、いずれもないか
  4. 機体の区分——新品か、中古か
「新品」の定義に1か月の縛りがありますここでいう新品とは、航空の用に供したことがなく、かつ登録を受けてから1か月以内の機体です。新品以外はすべて中古として扱われます。買ったばかりで一度も飛ばしていなくても、登録から1か月を過ぎた時点で中古になり、提出書類も手数料も変わります。DIPS2.0の申請画面では「航空の用に供したか否か」という選択欄がこれに当たり、飛ばしたことがなく登録から1か月以内の場合のみ「航空の用に供していない」を選びます。

新規申請の主な組み合わせと提出書類は次のとおりです。

区分 機体の状態 主な提出書類
第一種・型式認証あり 新品 型式認証の表示を写した写真(鮮明かつ1か月以内に撮影されたもの)
第一種・型式認証あり 中古 飛行規程/整備改造の記録及び総飛行時間/重量及び重心位置に関する書類/現状報告書
第二種・型式認証あり 新品 型式認証の表示を写した写真(鮮明かつ1か月以内に撮影されたもの)
第二種・型式認証あり/適合確認書あり 中古 適合確認書/現状報告書
第二種・同一性証明書あり/適合確認書あり 新品・中古 同一性証明書/適合確認書/現状報告書
第一種・第二種/型式認証なし 新品・中古 設計計画書/設計書/設計図面/部品表/製造計画書/飛行規程/整備手順書/整備改造の記録及び総飛行時間/重量及び重心位置に関する書類

いちばん下の行が、型式認証も同一性証明書もない機体のケースです。設計計画書は設計の初期に、設計書から製造計画書までは製造着手前に提出することになっており、すでに完成している機体を後から持ち込むという発想では成り立ちません。国土交通省も「相当数の時間を要すると想定されます」として、事前相談を求めています。

用語の中身整備改造の記録及び総飛行時間とは、飛行記録・日常点検記録・点検整備記録等が記載された書類のことです。つまり飛行日誌がそのまま提出書類になります。重量及び重心位置に関する書類は、機体の自重と重心位置、装備品の名称・重量・重心位置などを記載したもので、多くの場合は無人航空機飛行規程に含まれています。含まれていれば、飛行規程を添付するだけで足ります。

DIPS2.0での申請手順——10ステップ

ここからは実際の画面操作です。国土交通省の操作マニュアル「機体認証申請編 01.機体認証の新規申請方法」(ver2026/1/26)に沿って、10ステップで整理します。

始める前に、次のものを手元にそろえてください。

  • DIPS2.0のアカウント(ログインIDは英字3文字+数字6文字。例:ABC123456)
  • 本人確認の手段——マイナンバーカードとカードリーダーまたはスマートフォン、あるいは運転免許証・パスポート
  • 連絡先情報——氏名、電話番号、メールアドレス、住所
  • 申請する機体の情報——型式名、設計者の氏名または名称、設計者と製造者の住所
  • 検査に使用する書類のファイル
  1. Step1:DIPS2.0にログインする。トップページからログインし、「航空法に基づく無人航空機関係手続の一覧」まで画面をスクロールして、機体認証・技能証明の取得手続のボタンへ進みます。
  2. Step2:申請内容選択画面に進む。機体認証メニューで「機体認証 新規申請」ボタンを押します。
  3. Step3:申請内容を選択する。1機だけの「単体申請」か「複数機一括申請」かを選び、続いて「型式認証済みの機体」か「型式未認証の機体」かを選びます。複数機一括申請は型式名が完全一致するものだけまとめられます。同一性証明済み機は前述のとおり「型式認証済みの機体」を選びます。
  4. Step4:本人確認前チェックを実施する。型式認証済みを選んだ場合は機体認証の区分と型式認証書番号を入力し、申請する機体にチェックを入れます。型式未認証を選んだ場合は区分と機体の種類を選び、第二種なら希望する検査機関を選択したうえで、「検査機関または国土交通省航空局と事前調整済みである」にチェックを入れます。事前調整が前提になっている点に注意してください。
  5. Step5:本人確認を行う。マイナンバーカード、運転免許証によるeKYC、パスポートによるeKYC、本人確認書類の郵送の4種類から選びます。マイナンバーカードを使った場合、氏名・生年月日・住所は券面情報が自動反映され、申請画面からは変更できません。
  6. Step6:申請者情報を入力する。申請者情報を確認し、連絡先情報を入力します。
  7. Step7:機体認証情報を入力する。ドローン登録システム(DRS)に登録済みの機体情報が自動で表示されます。「航空の用に供したか否か」を選び、型式認証等を受けた者による整備の有無を選択して、書類のファイルをアップロードします。ファイルの拡張子はPDF・JPEG・PNG・XLS・XLSX・DOC・DOCX・GIFのいずれかで、1ファイル最大20MBです。複数の書類は1つのファイルにまとめてアップロードします。
  8. Step8:その他情報を入力する。希望する実地検査場所と検査機関を選びます。実地検査が生じない申請では「選択対象外」を選びます。希望する検査機関が見つからない場合は、検査機関の欄を「-」にしたうえで「国による検査を希望」を選びます。
  9. Step9:申請情報を確認する。申請者情報・連絡先・機体の情報・検査方式・手数料・備考を確認し、「申請」ボタンを押します。
  10. Step10:到達確認をする。登録したメールアドレスに「各種手続き確認のお知らせ」が届くので、メール内のURLを押して認証を完了させます。
到達確認まで画面を閉じないでください操作マニュアルが太字で警告している箇所です。到達確認が完了するまで申請の処理は保留になり、到達確認メールのURLを押すまでに申請画面を閉じると、申請内容が破棄されます。「申請」ボタンを押した時点で終わったつもりになると、まるごとやり直しになります。
DIPS2.0共通の落とし穴60分以上何も操作しないと手続きのやり直しになります。ブラウザの「戻る」「更新」ボタンは押さないでください。複数端末での同時ログインも避けてください。いずれも操作マニュアルの冒頭に明記されています。途中でやめたい場合は「中断」ボタンを使えば、申請状況一覧画面から再開できます。

検査機関の選び方と手数料

第一種は国土交通省が検査を行います。第二種は国土交通省と登録検査機関のどちらでも検査を受けられますが、国土交通省は「第一種は国土交通省、第二種は登録検査機関へ申請してください」という方針を示しています。

登録検査機関は、令和8年5月1日現在で4機関です。

名称 所在 機体認証で受けられる範囲
一般財団法人 日本海事協会 東京都千代田区 型式認証機、および同一性証明書と適合確認書がある機体
一般社団法人 日本無人航空機検査機構 東京都港区 型式認証を取得した機体に限る
一般社団法人 農林水産航空・農業支援サービス協会 東京都千代田区 型式認証を取得した機体に限る
公益社団法人 無人機研究開発機構 福岡県北九州市 型式認証を取得した機体に限る

同一性証明済み機については、公表資料上、日本海事協会だけが対応範囲に明記しています。詳細は各機関に確認してください。

手数料は国と登録検査機関で異なります。国が検査を行う場合の主な金額は次のとおりです。いずれも申請に含まれる1機目の額で、2機目以降で同一型式のものは少し安くなります。

区分 条件 手数料
第一種機体認証 新規 第一種型式認証あり・新品 44,000円
第一種機体認証 新規 第一種型式認証あり・中古 49,600円
第一種機体認証 更新 第一種型式認証あり 49,600円
第二種機体認証 新規 型式認証あり・新品 3,100円
第二種機体認証 新規 型式認証あり・中古・適合確認書あり 8,200円
第二種機体認証 新規 型式認証あり・中古・適合確認書なし 49,600円
第二種機体認証 更新 改造なし・メーカー整備あり 8,200円
第二種機体認証 更新 改造なし・メーカー整備なし 49,600円
機体認証書の再交付 — 1,650円

参考までに、登録検査機関である日本海事協会が公表している第二種機体認証の検査手数料は、新規(新造機)が2,800円、新規(中古機)・同一性証明済み機・更新が7,400円(いずれも消費税別、2026年8月24日現在)です。他の3機関の手数料は公表資料から確認できなかったため、各機関に直接お問い合わせください。

納付方法は、国土交通省が検査を行う場合はクレジットカードまたはPay-easy(銀行ATMまたはインターネットバンキング)です。登録検査機関の場合は各機関の方式によります。なお、国、国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所、独立行政法人航空大学校が申請する場合は手数料の納付が免除されます。

型式認証の手数料も参考までメーカー側の話になりますが、型式認証の手数料は桁が変わります。第一種型式認証の新規申請は特定空域を含まない型式で2,209,300円、特定空域を含む型式で2,731,800円。第二種型式認証の新規申請は最大離陸重量4kg未満で290,500円、4kg以上25kg未満で481,800円です。ここでいう特定空域とは、人口密度が1km2当たり1万5千人以上の区域の上空を含む空域を指します。

有効期間と更新申請——第一種は1年、第二種は3年

機体認証には有効期間があり、切らせるとカテゴリーⅡ飛行の申請不要という恩恵がその日から消えます。期限管理は自分の責任です。

更新の期限について、国土交通省は明確な締切を示しています。

更新は満了日の1か月前まで機体認証の有効期間満了後も継続して機体認証を受けたい場合、遅くとも有効期間満了日の1か月前までに更新申請を行ってください。国土交通省が示している例では、有効期間が令和4年12月2日から令和7年12月1日までの第二種機体認証について、更新後の有効期間を令和7年12月2日から令和10年12月1日としたい場合は、令和7年11月1日までに更新申請を行うことになります。

第一種機体認証は有効期間が1年なので、毎年この作業が発生します。年間の運航計画に、機体認証の更新月をあらかじめ組み込んでおくことをおすすめします。

更新申請の提出書類は、改造の有無で大きく変わります。

  • 改造していない機体——飛行規程/整備改造の記録及び総飛行時間/重量及び重心位置に関する書類/現状報告書。適合確認書がある第二種なら、適合確認書と現状報告書の2点で足ります。第二種で適合確認書がない場合、整備改造の記録から日常点検記録は除かれます。
  • 改造した機体——第一種・第二種を問わず、型式認証未取得機の新規申請(区分2.1)に準じた書類が必要になり、検査は国が行います。設計計画書から始まる一式です。

また、型式認証の変更承認を受けた形態に変更した場合は、その作業記録も提出します。

メーカーからの変更案内を適用したら更新申請が必要です国土交通省の特記事項に、こう書かれています。「機体認証を受けている機体について、機体の設計変更や装備品の変更などについて機体メーカーから案内があり、その変更を適用した場合には、機体認証の更新申請が必要となります」。ファームウェアや装備品の案内が来たら、適用する前に機体認証への影響を確認してください。有効期間が残っていても更新申請が要る、という点が見落とされがちです。

「型式認証未取得の機体」に転落する3つの落とし穴

ここまでを踏まえると、機体認証で怖いのは検査そのものではなく、型式認証機だと思っていた機体が型式認証未取得機として扱われることだとわかります。手数料が3,100円から284,900円に跳ね上がる分かれ目です。落とし穴は3つあります。

  1. 型式認証を取得する前に出荷された機体。モデル名が同じでも、出荷が型式認証より前なら型式認証未取得機です。ただし2026年5月からは、メーカーが同一性証明書を発行してくれれば同一性証明済み機として書類検査で済みます。
  2. 整備手順書に従わない作業をした機体。国土交通省は「型式認証を受けた型式の無人航空機であっても、整備手順書に従った点検整備や機体メーカーが指定する部品交換以外の作業を実施した場合、機体認証の申請時は型式認証未取得の機体として取り扱う」としています。自分で分解した、指定外の部品に交換した、といった作業が該当します。
  3. 機体認証取得後に改造した機体。更新申請の区分3.4に当たり、型式認証未取得機の新規申請に準じた書類が必要になり、検査は国が行います。

1つ目は購入時点、2つ目と3つ目は運用の中で起きます。機体認証を維持するつもりなら、整備は整備手順書の範囲で、部品はメーカー指定のものだけと決めておくのが結果的にいちばん安上がりです。

実地検査の場所は自分で用意します現状検査を実地で行う場合、申請者が実地検査場所を確保し、検査対象の機体を持参する必要があります。型式認証機の新品であれば書類検査で済みますが、型式認証未取得機や適合確認書のない中古機では実地検査が発生します。飛ばせる場所の手配も申請計画に入れておいてください。

よくある誤解の整理

よくある誤解 実際はどうか
機体登録をすれば機体認証も済んでいる 別の制度です。登録は所有者把握が目的で100g以上に義務があり、機体認証は登録済みの機体を対象に安全基準への適合を検査する任意の制度です
機体認証を取れば申請なしで何でも飛ばせる 空港等周辺・150m以上・催し場所上空・危険物輸送・物件投下・総重量25kg以上の6つは、機体認証があっても個別の許可・承認が必要です
機体認証があれば夜間も目視外も申請不要 夜間・目視外を申請不要で行うには、技能証明の限定変更が別途必要です
第一種機体認証があればレベル4飛行ができる 一等技能証明とリスク評価に基づく飛行マニュアル、そのうえでの許可・承認がそろって初めて可能です
型式認証と機体認証は同じもの 型式認証は型式(モデル)が対象で主にメーカーが取得し、機体認証は使用者が所有する1機ごとが対象です
有効期間はどちらも3年 型式認証は第一種・第二種とも3年ですが、機体認証は第一種が1年、第二種が3年です
買ってすぐなら新品扱いになる 飛ばしていなくても、登録から1か月を過ぎると中古扱いになります
同じ機種名なら型式認証機である 型式認証を取得する前に出荷された機体は型式認証未取得機です。機体の型式認証の表示で判断します
期限が切れてから更新すればよい 遅くとも有効期間満了日の1か月前までに更新申請を行う必要があります
講習団体の技能認証があれば申請書類を省略できる 令和7年12月18日の審査要領改正で、ホームページ掲載講習団体等の技能認証による省略は廃止されました

まとめ

機体認証は、取るべき人と取らなくてよい人がはっきり分かれる制度です。判断の軸をもう一度並べます。

  • 機体認証は機体登録とは別の制度。登録が先、認証が後。登録は義務、認証は任意です
  • 第一種はカテゴリーⅢ飛行用で国が検査し有効期間は1年。第二種はカテゴリーⅡ飛行用で登録検査機関でも検査でき有効期間は3年
  • 効果は、DID上空・夜間・目視外・30m未満の4つで許可・承認が不要になること。ただし25kg未満・立入管理措置・技能証明・飛行マニュアルがそろった場合に限ります
  • 空港等周辺・150m以上・催し場所上空・危険物輸送・物件投下・25kg以上は、機体認証があっても個別申請が必要
  • 型式認証機かどうかで手数料が約92倍変わる。第二種・新品・型式認証ありなら3,100円、型式認証なしなら284,900円から
  • 2026年5月1日から同一性証明済み機の道が開いた。型式認証前に出荷された機体でも、同一性証明書と適合確認書があれば書類検査で第二種機体認証が受けられます
  • 適合確認書は発行から30日以内に申請。更新申請は満了日の1か月前まで
  • 整備手順書に従わない作業や改造をすると、型式認証未取得機として扱われます

いちばんもったいないのは、型式認証を取得しているモデルを持っているのに、機体認証があることを知らないまま毎回包括申請を出し続けているケースです。第二種機体認証は、条件がそろえば写真1枚と3,000円前後で取れます。そのうえで技能証明の限定変更まで済ませておけば、日常的な特定飛行の申請作業がまるごと消えます。まずは手元の機体に型式認証の表示があるかどうか、確認するところから始めてみてください。

ご注意本記事は、国土交通省「機体認証等」ページ、無人航空機レベル4飛行ポータルサイト「機体認証」ページ、「機体認証申請の提出書類を判別する簡易フロー図」(令和8年5月1日から適用)、「機体認証の手数料額一覧」、「型式認証等の手数料額一覧」、「型式認証を取得している無人航空機一覧」(令和8年6月19日現在)、「登録検査機関情報一覧」(令和8年5月1日現在)、国土交通省「無人航空機の飛行許可・承認手続」ページ、ドローン情報基盤システム操作マニュアル<機体認証申請編>01.機体認証の新規申請方法(ver2026/1/26)、一般財団法人日本海事協会「無人航空機の型式認証・機体認証の検査 よくある質問」(2026年8月24日現在)に基づく解説です。制度は改正されることがあります。手続きの前に必ず国土交通省およびDIPS2.0の最新情報をご確認ください。
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登録講習機関講師 フライトデスク 監修

この論点は学科試験にも出ます

機体認証・型式認証は、第一種と第二種の区別、有効期間、カテゴリーとの対応が繰り返し問われます。まず無料分で今の実力を測り、足りない科目を本編で埋めるのが最短です。いずれも全問解説つき・買い切りです。

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