一等無人航空機操縦士 学科試験 練習問題20問|無料・全問解説

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一等 学科試験 練習問題 全20問と解説(テキスト版)

上のクイズと同じ問題です。じっくり読んで確認したい方や、あとから見直したい方はこちらをご覧ください。正答と解説をそのまま掲載しています。出典は無人航空機の飛行の安全に関する教則 第5版です。

問1(操縦者の心得)

無人航空機操縦者の心得として、教則の記述に照らして適切でないものはどれか。

  1. 航空機と進路が交差する場合は、航空機側が無人航空機を回避することとされている
  2. 技能証明の保有者が複数いる場合は、誰が意図する飛行の操縦者なのかを飛行前に明確にしておく
  3. 計画の中止や帰還させる勇気を持ち、危険を事前に回避することが重要である

正答:1

解説:教則2.1のルール・マナーの遵守は、航空機と無人航空機との間で飛行の進路が交差し、又は接近する場合には、無人航空機側が回避する行動をとることと定めています。役割分担の明確化と「無理をしない」(危険の事前回避)も同じ2.1の内容です。

問2(規則)

航空法上の「無人航空機」に該当する重量の要件として正しいものはどれか。

  1. 重量が100グラム以上のもの
  2. 重量が200グラム以上のもの
  3. 重量にかかわらず全ての機体が対象

正答:1

解説:重量100グラム以上が要件で、ここでの重量は機体本体+バッテリーの合計(取り外し可能な付属品は含まない)。100グラム未満は『模型航空機』です。小型無人機等飛行禁止法では重さに関わらず対象となる点と混同しないこと。

問3(規則)

無人航空機の登録の有効期間として正しいものはどれか。

  1. 3年
  2. 1年
  3. 5年

正答:1

解説:教則3.1.2のとおり、登録の有効期間は3年です。重量100g未満のものを除く全ての無人航空機は国の登録を受け、登録記号を表示し、一部の例外を除きリモートID機能を備えなければなりません。

問4(規則)

航空機の航行の安全に影響を及ぼすおそれのある空域として、特定飛行の対象となる高さはどれか。

  1. 地表又は水面から100メートル以上
  2. 地表又は水面から200メートル以上
  3. 地表又は水面から150メートル以上

正答:3

解説:高さの基準は『地表又は水面から150メートル以上』です。基準が対地高度であって海抜高度ではない点に注意。150m以上は空港周辺・催し場所上空などと並ぶ高リスク飛行に位置づけられます。

問5(規則)

規制対象となる飛行の方法(特定飛行)として、第三者又は第三者の物件との距離が何メートル未満の飛行が該当するか。

  1. 30メートル未満
  2. 50メートル未満
  3. 150メートル未満

正答:1

解説:第三者・第三者の物件から30メートル未満の飛行が特定飛行に該当します。150mは高さ、30mは距離の基準と整理を。夜間飛行・目視外飛行・催し場所上空・危険物輸送・物件投下も特定飛行の方法です。

問6(規則)

カテゴリーⅢ飛行の説明として正しいものはどれか。

  1. 立入管理措置を講じたうえで行う、無人地帯における目視外飛行のこと
  2. 立入管理措置を講じないで行う第三者上空の特定飛行
  3. 特定飛行のいずれにも該当しない、手続きの不要な飛行のこと

正答:2

解説:カテゴリーⅢ飛行=立入管理措置を講じない第三者上空の特定飛行(レベル4)で、最も厳格な手続きが必要。一等技能証明+第一種機体認証+飛行の許可・承認が求められます。立入管理措置を講じるものはカテゴリーⅡです。

問7(規則)

アルコール又は薬物の影響下での飛行に関する記述として誤っているものはどれか。

  1. 「アルコール」には、アルコール飲料だけでなくアルコールを含む食べ物も含まれる
  2. 「薬物」は麻薬や覚せい剤等の規制薬物に限らず、医薬品も含まれる
  3. 呼気中のアルコール濃度が道路交通法の基準を下回っていれば飛行させてよい

正答:3

解説:教則3.1.2(3)1)a.は、体内に保有するアルコール濃度の程度にかかわらず、体内にアルコールを保有する状態では飛行を行ってはならないと定めます。呼気濃度の基準値は設けられていません。違反すると1年以下の懲役又は30万円以下の罰金です。

問8(システム)

回転翼航空機(マルチローター)のローター数と特性に関する記述として正しいものはどれか。

  1. ローターの数の多少は、故障に対する耐性とは関係しないとされている
  2. ローター数が多いほど故障に対する耐性が向上する
  3. ローターが1組であるため、空力的な効率が最も高くなるとされる

正答:2

解説:モーター性能が同一なら、ローター数が多いほど一部故障時に姿勢を保ちやすく、故障耐性・ペイロード余裕が向上します。1組のローターで効率よく揚力を得るのはヘリコプター型の特徴です。

問9(システム)

リモートID機能の搭載が免除される場合として、該当しないものはどれか。

  1. 登録記号を機体の外部から確認しやすい箇所に鮮明に表示して行う飛行
  2. あらかじめ国に届け出たリモートID特定区域の上空で必要な措置を講じた上で行う飛行
  3. 長さが30m以内の紐等により係留して行う飛行

正答:1

解説:教則3.1.2(1)5)が挙げる免除は、事前登録期間中に登録した機体、リモートID特定区域での飛行、30m以内の紐等による係留飛行、警察等の秘匿を要する業務の4つです。登録記号の物理表示はリモートIDとは別の義務で、両方が原則必要です。

問10(システム)

飛行速度10m/s、バンク角20°で定常旋回する飛行機の旋回半径はおよそいくらか。g≒9.8m/s²、tan20°≒0.36とする。(計算機可)

  1. 約28m
  2. 約14m
  3. 約56m

正答:1

解説:V²/r=g·tan𝜙 より r=V²/(g·tan𝜙)=10²/(9.8×0.36)=100/3.528≒28m。バンク角が大きいほど旋回半径は小さくなります。教則の例題と同じ数値です。

問11(システム)

送受信アンテナ間距離100m、使用周波数2.4GHzのときの第1フレネルゾーンの半径はおよそいくらか。光速3×10⁸m/sとする。(計算機可)

  1. 約0.88m
  2. 約1.77m
  3. 約3.54m

正答:2

解説:λ=c/f=(3×10⁸)÷(2.4×10⁹)=0.125m。中間点の半径 R=√(λ×D/4)=√(0.125×100/4)=√3.125≒1.77m。実務上は、見通し線の周囲について第1フレネルゾーン半径の60%程度を、地面や建物などの障害物から確保することが目安です。この場合、中間点では約1.06mの離隔が目安となります。誤答の0.88mは、√(λD)を本来の2ではなく4で割った値、3.54mは√(λD)を2で割り忘れた値です。

問12(システム)

GNSSに関する記述として正しいものはどれか。

  1. 2個の人工衛星からの信号があれば、高い精度で測位することができる
  2. 最低4個以上の人工衛星からの信号を同時受信して位置を計算する
  3. 地上に設置した基準局のみを用い、人工衛星は使用しないで測位する

正答:2

解説:GNSSは最低4個以上の衛星信号を同時受信して位置を計算します。GPS(米)に加えGLONASS(露)、Galileo(欧)、QZSS(日・準天頂衛星)等の総称です。

問13(操縦者・運航体制)

機体のフェールセーフ機能の説明として適切なものはどれか。

  1. 飛行することのできる時間を延ばすために消費電力を抑える、省電力のための機能をいう
  2. 通信の届く距離を伸ばすために、送信する電波の出力を自動で上げるための機能である
  3. 電波断絶時の自動帰還やGNSS異常時の空中停止・自動着陸など、不具合時に危機を回避する機能

正答:3

解説:フェールセーフは不具合時に被害を最小化する危機回避機能。電波断絶時の自動帰還(RTH)や空中停止、GNSS異常時の自動着陸、電池異常時の対応等が該当。発動時の動作設定や、機能が働かない飛行距離の把握も重要です。

問14(操縦者・運航体制)

回転翼航空機(マルチローター)の垂直降下時に、揚力を急激に失う現象の名称はどれか。

  1. ボルテックス・リング・ステート(空気の再循環が発生する現象)
  2. 地面効果(地面付近で揚力が増加する現象)
  3. オートローテーション(動力を失った状態で自転しながら降下すること)

正答:1

解説:垂直降下時に吹きおろした空気を再び吸い込み、回転翼の上下で空気が再循環して急激に揚力を失う現象がボルテックス・リング・ステート。水平方向の移動を合わせる(前進しながら降下)と予防できます。地面効果は地面に近い低高度で揚力が増す現象、オートローテーションは自転により降下する状態で、いずれも別の現象です。

問15(操縦者・運航体制)

飛行機の離着陸時の風向に関する記述として正しいものはどれか。

  1. 追い風方向で行うのが原則である
  2. 風向は関係ない
  3. 原則として向かい風方向で行う

正答:3

解説:教則4.1のとおり、飛行機の運航は離陸・着陸とも向かい風を受ける方向から行います。追い風の離着陸は失速のおそれがあるため行いません。横風でもできるだけ向かい風方向で行いますが、難易度は高くなります。

問16(操縦者・運航体制)

事故防止のためのCRM(Crew Resource Management)に関する記述として正しいものはどれか。

  1. 操縦者個人の操縦技量を向上させることのみを指す概念であるとされている
  2. 機体を安全な状態に保つための整備の手法を体系的にまとめたもののことである
  3. 利用可能な全ての人的リソース・ハードウェア・情報を活用してヒューマンエラーに対処する概念

正答:3

解説:操縦技量(テクニカルスキル)向上だけではヒューマンエラーは無くせません。CRMは全ての人的リソース・ハード・情報を活用する概念で、その中でTEM(Threat and Error Management)が用いられます。スレットはエラーを誘発する要因です。

問17(リスク管理)

北半球における低気圧の特徴として正しいものはどれか。

  1. 中心から時計回りに吹き出し、下降気流によって天気がよくなる
  2. 中心に向かって反時計回りに吹き込み、上昇気流で天気が悪い
  3. 気圧の傾きが小さいため、風はほとんど吹かない状態となる

正答:2

解説:北半球の低気圧は反時計回りに中心へ吹き込み、上昇気流で雲が発生し天気が悪化。高気圧は時計回りに吹き出し下降気流で晴天傾向。等圧線の間隔が狭いほど風が強い、という読み方も重要です。

問18(リスク管理)

前線とそれに伴う天気に関する記述として、正しくないものはどれか。

  1. 寒冷前線は発達した積乱雲により、突風や雷を伴い短時間で強い雨が降る
  2. 温暖前線は積乱雲により、短時間で強い雨が降る
  3. 停滞前線はほぼ同じ位置に留まり、梅雨前線のように長雨をもたらす

正答:2

解説:教則6.2の天気図の見方10)前線では、温暖前線は層状の厚い雲が段々と広がり弱い雨が絶え間なく降るとされます。積乱雲による突風や雷、短時間の強い雨は寒冷前線の特徴です。停滞前線は長雨をもたらす梅雨前線・秋雨前線がこれにあたります。

問19(リスク管理)

カテゴリーⅢ飛行で推奨されるリスク評価ガイドラインは、何を参考に作成されたものか。

  1. ICAOのAnnex 2(国際民間航空条約 第2附属書「航空規則」)に基づいて作られたもの
  2. ISO 9001(品質マネジメントシステムに関する国際規格)の考え方を応用したもの
  3. JARUSのSORA(Specific Operations Risk Assessment)

正答:3

解説:リスク評価ガイドラインはJARUSのSORAを参考に作成。手法は6ステップ(運航計画CONOPS→地上リスク→空中リスク→SAIL/OSO→隣接エリア→評価対応)で、地上・空中リスククラスからSAILを決め必要なロバスト性を満たすか確認します。

問20(リスク管理)

飛行領域に加える「危険半径」の設定として正しいものはどれか。

  1. 飛行高度にかかわらず、常に30mの距離を採用する
  2. 高度と同じ数値又は30mのいずれか長い方
  3. 飛行高度の2倍に当たる数値を採用することとする

正答:2

解説:安全マージンとして、飛行領域に危険半径(高度と同じ数値又は30mのいずれか長い方)を加えた範囲を立入管理措置で無人地帯としてから飛行します。例えば高度50mなら50m、高度20mなら30mを採用します。

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