【日刊ドローンニュース】山口・柱島で離島防災ドローン訓練始まる、北京市はドローン所持を全面禁止へ|2026/9/15①

日刊ドローンニュース

☀️ おはようございます。今朝は雨が降っていて気温24℃前後、蒸し暑さの残る朝です。傘を忘れずにお出かけください。

暦の上では秋ですが、まだ蒸し暑さの残る朝です。本日は国内の離島防災訓練やテラドローンのウクライナ企業子会社化、北京市の規制強化など、国内外で動きの多い一日となりました。

📌 今日のハイライト
山口県・柱島で始まった離島防災ドローン訓練と、北京市のドローン所持全面禁止方針が本日の二大トピック。国内では災害対応への実装が進む一方、海外では安全保障上の懸念からドローン規制が一段と厳格化する動きが目立ちました。

📋 【国内制度】 山口・柱島で離島防災ドローン訓練「柱島訓練2026」開幕

日本ドローンビジネスサポート協会は9月15日から17日にかけて、山口県岩国市の離島・柱島でドローン事業者向けの野営型実践研修「柱島訓練2026」を開催する。指導にあたるのは能登半島地震で20ヶ月にわたり支援を続けた元自衛隊・元海上保安庁・元警察出身の講師陣で、代表理事の森本宏治氏(飛行9,000時間超)が直接指導する。空撮・測量・点検・空輸といった平時の収益飛行技術を土台に、災害対応への応用までを学ぶ二層構造のプログラムとなっている。

🔗 PR TIMES

🎙️ 操縦士の視点:「平時に稼ぎ、有事に支える」という発想は、資格取得後のキャリア形成を考えるうえでも参考になります。点検や測量の実務経験がそのまま災害対応の土台になるという構図は、二等・一等いずれの受講者にも当てはまるはずです。ただし野営環境での実践訓練は装備・体力面のハードルも相応にあり、誰でもすぐ参加できるものではない点は補足しておきたいところです。

📋 【国内制度】 日立、Nokia製自動運用ドローン「Nokia Drone Networks」の国内販売権を取得

日立製作所は8月25日、Nokia ECE製の自動運用ドローン「Nokia Drone Networks」の日本国内における販売契約を締結したと9月14日に発表した。同製品は自動離着陸・自動充電に対応したドローンポートを備え、現地に常時待機させた機体を遠隔から無人で飛行させられるほか、LTE通信の2回線化やパラシュート、デュアルジンバルカメラなどの安全機能も搭載する。日立は電力設備などのインフラ点検や災害時の状況把握支援への展開を想定している。

🔗 Impress Watch(ドローンジャーナル)

🎙️ 操縦士の視点:「現地操縦者の立ち会いなしで運用できるドローンポート」は、目視外飛行の運用体制を考えるうえで象徴的な動きだと感じます。ただし実際の飛行には特定飛行の許可・承認や運航管理体制の整備が前提になるため、機体が自動化されても手続き面の負担がゼロになるわけではない、という点は運航者側が見落としやすいところかもしれません。

🛡️ 【軍事・防衛】 テラドローン、ウクライナの迎撃ドローン企業Kurin Technologiesを子会社化

テラドローンは9月14日、前線での実戦投入実績を持つウクライナの迎撃ドローン企業Kurin Technologiesを連結子会社化したと発表した。同社の小型迎撃ドローンはウクライナ前線の「キルゾーン」で既に運用されており、月産1,000機超の生産能力を持つという。テラドローンは今後、欧州や日本市場への展開も視野に入れているとしている。

🔗 livedoor ニュース(PR TIMES配信)

🎙️ 操縦士の視点:民生用途で知られる企業が防衛分野の迎撃ドローンに参入する動きは、日本国内でも今後の対ドローン(C-UAS)関連の議論に影響しうるテーマです。もっとも、迎撃ドローンの国内運用には航空法上の整理がまだ十分ではない領域も多く、技術と制度の足並みが揃うにはもう少し時間がかかりそうだと見ています。

🛡️ 【軍事・防衛】 ロシア軍、ウクライナ国境近くでワルシャワ行き列車を無人機攻撃

ウクライナ国営鉄道は9月13日、ポーランド国境から約2キロの地点でワルシャワ行きの列車がロシアの無人機攻撃を受けたと明らかにした。同じころ近くのヤゴジン駅には、ジョンソン元英首相やペトレアス元米中央情報局長官らを乗せた別の列車が停車しており、危機一髪の状況だったと報じられている。今回の攻撃による死傷者は出ていない。

🔗 時事通信

🎙️ 操縦士の視点:要人の移動と民間インフラへの攻撃が近接した事案で、断定は避けたいものの、越境する紛争がドローンの安全保障上のリスクをどこまで押し広げているかを考えさせられる出来事です。国内の運航者にとって直接の実務影響は小さいものの、対ドローン技術や検知網への関心が今後さらに高まる契機になるかもしれません。

🌐 【規制・技術・市場】 北京市、ドローン所持を全面禁止へ 11月15日施行

NHKによると、北京市当局は「ドローン管理規定」を改定し、市内でのドローンの所持・持ち込み・飛行を全面的に禁止する方針を決めた。施行は11月15日で、既存の所有者には処分または市外への持ち出しが求められる。背景には今年6月に市中心部の高層ビルへ小型機が衝突する事件が起きたことがあるとされる。

🔗 NHK

🎙️ 操縦士の視点:所持そのものを禁じる規制は、日本の航空法における飛行の許可・承認を中心とした枠組みとはかなり異なるアプローチです。安全確保の手段として妥当かどうかは一概には言えませんが、都市部での事故・事件が規制の厳格化に直結しやすいという構図は、日本の制度運用を考えるうえでも他人事ではないように思います。

🛩️ 【大型・UAM】 Joby Aviation、テキサスでeVTOL実証飛行を完了 FAA型式証明は最終段階へ

Joby Aviationは9月10日から14日にかけて、FAAのeVTOL Integration Pilot Program(eIPP)の下、テキサス州でS4型機による実証飛行を実施した。フォートワース・アライアンス空港からアーリントンへの往復便やダラス・フォートワース国際空港への乗り入れなど4ルートで飛行し、トヨタ北米本社への接続飛行も行った。同社はFAA型式証明の5段階中最終段階にあり、Type Inspection Authorizationテストが進行中だが、取得時期は未発表としている。

🔗 Drone Intelligence

🎙️ 操縦士の視点:実証段階から実運用への移行では、型式証明の取得に加えて、都市部での離着陸場整備や運航管理体制の構築が並行して求められます。日本国内でeVTOLの実用化を考える際も、機体の技術的な完成度だけでなく、こうした周辺インフラの整備状況を合わせて見ておく必要がありそうです。

📦 【物流】 豪Kite Aero、自律物流無人機「KITE」の量産を開始

Kite Aerospaceは9月14日、オーストラリア・ジーロングのSykes Advanced Manufacturing拠点で自律物流無人機「KITE」の量産を開始したと発表した。同機は前所有者時代を含め累計41,000便・20,000時間超の飛行実績を持ち、現在のパイプラインは100機超に達しているという。同社はFive Eyes域内での製造により、供給網の安定確保を狙いとして掲げている。

🔗 DRONELIFE

🎙️ 操縦士の視点:累計4万便を超える実績を積んだうえでの量産移行は、物流ドローンの実用化が「実証」の域を脱しつつある一例だと感じます。国内の物流分野でも、機体の信頼性を裏付けるのは派手な発表よりもこうした地道な飛行実績の積み重ねだろうと、あらためて考えさせられました。

📦 【物流】 Amazon Prime Air、英ダーリントンで配送エリアを町全体へ拡大申請

Amazonは英民間航空局(CAA)に対し、ダーリントンでの配送エリアを現行の半径7.5マイルの円形区域から町全体へ拡大するよう申請した。2月の開始以来500便超の配送実績があるものの、1時間10便・1日100配送という許可上限に対し実運用率は3〜6%程度にとどまっている。地元編集者は、制約の本質は地理的な範囲ではなく配達適格住所数や天候条件にあると指摘している。

🔗 DroneXL

🎙️ 操縦士の視点:許可上限に対する実運用率の低さは、ドローン配送が「制度が整えば即座に拡大する」わけではないことを示す好例です。日本国内でレベル4飛行を活用した配送を検討する際も、許可の枠組みだけでなく、実際に配送需要と運航条件が噛み合うかどうかを合わせて見る視点が欠かせないと思います。
💬 今日の一言
個人的には、柱島訓練2026のように平時の収益飛行スキルをそのまま災害対応に応用する設計に注目しています。技能証明を取ったあとの「その先」を具体的に描けるプログラムは、資格取得のモチベーションにもつながるのではないでしょうか。皆さんはどう考えますか? それではまた明日。今日も1日がんばりましょう!

今日は軍事・防衛やeVTOLなど大型機体をめぐる動きが目立ちました。一等ライセンスで具体的に何ができるかは、こちらで整理しています。▶ 関連: 一等無人航空機操縦士でできること

一等資格の取得を検討する際に気になる試験の難易度は、こちらの記事で実情を確認できます。▶ 関連: 無人航空機操縦士の難易度

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本ニュースの編集/監修は一等無人航空機操縦士(基・目・昼・25)で登録講習機関講師・修了審査員のフライトデスクが行いました

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