「第一種は1年、第二種は3年」——機体認証の有効期間として覚えた方が多いと思います。
では、第一種と第二種は、何が違うのでしょうか。「レベル4かどうか」と説明されることが多いのですが、条文はもっとあっさりしています。立入管理措置を講じるかどうか。それだけです。
今回は航空法 第132条の13から第132条の23までと、施行規則 第236条の12から第236条の37までを全文で読みます。
読んでみると、機体を使う人の話は前半だけで、後半はほとんどメーカーの義務です。作った人が何を背負っているのか——ふだん見えない側が、条文にはきちんと書かれています。
- 航空法 第132条の13〜第132条の23(全文)
- 航空法施行規則 第236条の12〜第236条の37(全文)
- 第二百三十六条の十二 (機体認証)
- 第二百三十六条の十三
- 第二百三十六条の十四
- 第二百三十六条の十五
- 第二百三十六条の十六
- 第二百三十六条の十七 (表示)
- 第二百三十六条の十八 (機体認証の有効期間)
- 第二百三十六条の十九 (機体認証の有効期間の起算日)
- 第二百三十六条の二十 (使用者の整備の義務)
- 第二百三十六条の二十一 (機体認証の効力の停止等の通知)
- 第二百三十六条の二十二 (型式認証)
- 第二百三十六条の二十三
- 第二百三十六条の二十四
- 第二百三十六条の二十五
- 第二百三十六条の二十六
- 第二百三十六条の二十七 (型式認証の有効期間)
- 第二百三十六条の二十八 (型式認証の有効期間の起算日)
- 第二百三十六条の二十九 (型式認証の変更)
- 第二百三十六条の三十
- 第二百三十六条の三十一
- 第二百三十六条の三十二 (型式認証書の記載事項の変更)
- 第二百三十六条の三十三 (検査方法等)
- 第二百三十六条の三十四 (表示)
- 第二百三十六条の三十五 (無人航空機の整備に関する情報)
- 第二百三十六条の三十六 (法第百三十二条の二十一の国土交通省令で定める事態の報告等)
- 第二百三十六条の三十七
- ここからは私の解説です
- 次回は
- 出典
- 連載「ドローンの航空法をやさしく読む」(全7回)
航空法 第132条の13〜第132条の23(全文)
読みにくければ、先に解説から読んでいただいてもかまいません。
第百三十二条の十三 (機体認証)
国土交通大臣は、申請により、無人航空機について機体認証を行う。
2前項の機体認証(以下単に「機体認証」という。)は、次の各号に掲げる認証の区分に応じ、当該各号に定める飛行を行うことを目的とする無人航空機について行う。
- 一第一種機体認証 第百三十二条の八十五第一項に規定する立入管理措置を講ずることなく行う第百三十二条の八十七に規定する特定飛行
- 二第二種機体認証 第百三十二条の八十五第一項に規定する立入管理措置を講じた上で行う第百三十二条の八十七に規定する特定飛行
3国土交通大臣は、機体認証を行うときは、当該機体認証に係る無人航空機の使用の条件を、国土交通省令で定めるところにより指定する。
4国土交通大臣は、第一項の申請があつたときは、当該無人航空機が国土交通省令で定める安全性を確保するための強度、構造及び性能についての基準(以下「安全基準」という。)に適合するかどうかを設計、製造過程及び現状について検査し、安全基準に適合すると認めるときは、機体認証をしなければならない。
5前項の規定にかかわらず、国土交通大臣は、次に掲げる無人航空機については、第一種機体認証に係る同項の検査の一部を行わないことができる。
- 一第百三十二条の十六第二項第一号の第一種型式認証を受けた型式の無人航空機(初めて第一種機体認証を受けようとするものに限る。)
- 二第一種機体認証を受けたことのある無人航空機
6第四項の規定にかかわらず、国土交通大臣は、次に掲げる無人航空機については、第二種機体認証に係る同項の検査の全部又は一部を行わないことができる。
- 一第百三十二条の十六第二項第二号の第二種型式認証を受けた型式の無人航空機(初めて第二種機体認証を受けようとするものに限る。)
- 二第二種機体認証を受けたことのある無人航空機
7機体認証は、申請者に機体認証書を交付することによつて行う。
8国土交通大臣は、機体認証を行つたときは、当該無人航空機に国土交通省令で定める表示を付さなければならない。 ただし、国土交通省令で定めるところにより当該無人航空機が機体認証を受けたことを識別するための措置が講じられる場合には、この限りでない。
9何人も、前項の規定により表示を付する場合を除くほか、無人航空機に同項の表示又はこれと紛らわしい表示を付してはならない。
10国土交通大臣は、機体認証の有効期間を定めるものとする。
第百三十二条の十四 (機体認証を受けた無人航空機を飛行させる者等の義務)
機体認証を受けた無人航空機を飛行させる者は、前条第三項の規定により指定された使用の条件(次条第二項の規定により変更された場合にあつては、その変更後の条件)の範囲内でなければ、第百三十二条の八十七に規定する特定飛行を行つてはならない。 ただし、第百三十二条の八十五第四項及び第百三十二条の八十六第五項に該当する場合は、この限りでない。
2機体認証を受けた無人航空機の使用者は、必要な整備をすることにより、当該無人航空機を安全基準に適合するように維持しなければならない。
第百三十二条の十五 (整備命令、機体認証の効力の停止等)
国土交通大臣は、機体認証を受けた無人航空機が安全基準に適合せず、又は第百三十二条の十三第十項の有効期間を経過する前に安全基準に適合しなくなるおそれがあると認めるときは、当該無人航空機の使用者に対し、安全基準に適合させるため、又は安全基準に適合しなくなるおそれをなくするために必要な整備その他の措置を講ずべきことを命ずることができる。
2国土交通大臣は、機体認証を受けた無人航空機が安全基準に適合せず、又は第百三十二条の十三第十項の有効期間を経過する前に安全基準に適合しなくなるおそれがあると認めるとき、その他無人航空機の安全性が確保されないと認めるときは、当該無人航空機の機体認証の効力を停止し、その有効期間を短縮し、又は第百三十二条の十三第三項の規定により指定した使用の条件を変更することができる。
第百三十二条の十六 (型式認証)
国土交通大臣は、申請により、無人航空機の型式の設計及び製造過程について型式認証を行う。
2前項の型式認証(以下単に「型式認証」という。)は、次の各号に掲げる認証の区分に応じ、当該各号に定める飛行に資することを目的とする無人航空機の型式について行う。
- 一第一種型式認証 第百三十二条の八十五第一項に規定する立入管理措置を講ずることなく行う第百三十二条の八十七に規定する特定飛行
- 二第二種型式認証 第百三十二条の八十五第一項に規定する立入管理措置を講じた上で行う第百三十二条の八十七に規定する特定飛行
3国土交通大臣は、第一項の申請があつたときは、その申請に係る型式の無人航空機が安全基準及び均一性を確保するために必要なものとして国土交通省令で定める基準(以下「均一性基準」という。)に適合することとなると認めるときは、型式認証をしなければならない。
4型式認証は、申請者に型式認証書を交付することによつて行う。
5国土交通大臣は、型式認証をするときは、あらかじめ、経済産業大臣の意見を聴かなければならない。
6国土交通大臣は、型式認証の有効期間を定めるものとする。
第百三十二条の十七 (設計又は製造過程の変更の承認)
型式認証を受けた者は、当該型式の無人航空機の設計又は製造過程の変更をしようとするときは、国土交通大臣の承認を受けなければならない。 安全基準又は均一性基準の変更があつた場合において、型式認証を受けた型式の無人航空機が安全基準又は均一性基準に適合しなくなつたことにより当該型式の無人航空機の設計又は製造過程を変更しようとするときも、同様とする。
2国土交通大臣は、前項の承認の申請があつたときは、当該申請に係る設計又は製造過程の変更後の型式の無人航空機が安全基準及び均一性基準に適合することとなると認めるときは、その承認をしなければならない。
3前条第五項の規定は、国土交通大臣が第一項の承認をしようとする場合に準用する。
第百三十二条の十八 (無人航空機の製造、検査等)
型式認証又は前条第一項の承認(以下「型式認証等」という。)を受けた者は、当該型式認証等を受けた型式の無人航空機の製造をする場合においては、当該無人航空機がその型式認証等に係る型式に適合するようにしなければならない。
2型式認証等を受けた者は、国土交通省令で定めるところにより、その製造に係る個別の無人航空機について検査を行い、その検査記録を作成し、これを保存しなければならない。
第百三十二条の十九 (表示)
型式認証等を受けた者は、型式認証等を受けた型式の無人航空機について、前条第二項の規定による義務を履行したときは、当該無人航空機に国土交通省令で定める表示を付さなければならない。
2何人も、前項の規定により表示を付する場合を除くほか、無人航空機に同項の表示又はこれと紛らわしい表示を付してはならない。
第百三十二条の二十 (情報の提供)
型式認証等を受けた者は、国土交通省令で定めるところにより、当該型式認証等を受けた型式の無人航空機の使用者に対し、当該無人航空機の整備をするに当たつて必要となる技術上の情報であつて国土交通省令で定めるものを提供しなければならない。
第百三十二条の二十一 (報告の義務)
型式認証等を受けた者は、当該型式認証等を受けた型式の無人航空機について、国土交通省令で定めるところにより、運輸安全委員会設置法第二条第二項に規定する航空事故等(無人航空機に係るものに限る。)その他の無人航空機が安全基準に適合せず、又は安全基準に適合しなくなるおそれがあるものとして国土交通省令で定める事態に関する情報を収集し、国土交通大臣にこれを報告しなければならない。
第百三十二条の二十二 (変更命令、型式認証等の取消し)
国土交通大臣は、型式認証等を受けた型式の無人航空機が安全基準又は均一性基準に適合しないと認めるときは、当該型式認証等を受けた者に対し、安全基準又は均一性基準に適合させるために必要な設計又は製造過程の変更を命ずることができる。
2国土交通大臣は、型式認証等を受けた者が前項の規定による命令に違反したときは、当該型式認証等を取り消すことができる。
第百三十二条の二十三 (国土交通省令への委任)
機体認証書及び型式認証書の様式、交付、再交付及び返納に関する事項その他機体認証及び型式認証の実施細目は、国土交通省令で定める。
航空法施行規則 第236条の12〜第236条の37(全文)
有効期間の1年・3年、申請の添付書類の表は、こちらに入っています。
第二百三十六条の十二 (機体認証)
法第百三十二条の十三第一項の機体認証を申請しようとする者は、機体認証申請書を国土交通大臣に提出しなければならない。
2前項の申請書に添付すべき書類及び提出の時期は、次の表に掲げる区分による。 ただし、申請の際現に航空の用に供した無人航空機に係る当該書類の提出時期は、次の表の下欄に掲げる時期にかかわらず、申請時とする。
| 区分 | 添付書類 | 提出の時期 | |
| 一 | 法第百三十二条の十六第一項の型式認証を受けていない型式の無人航空機 | 一 設計計画書 | 設計の初期 |
| 二 設計書 三 設計図面 四 部品表 五 製造計画書 | 製造着手前 | ||
| 六 無人航空機飛行規程 七 無人航空機整備手順書 八 航空の用に供した無人航空機については、整備又は改造に関する技術的記録及び総飛行時間を記載した書類 九 無人航空機の重量及び重心位置の算出に必要な事項を記載した書類 十 前各号に掲げるもののほか、参考事項を記載した書類 | 現状についての検査実施前 | ||
| 二 | 法第百三十二条の十三第一項の機体認証を受けたことのある無人航空機及び法第百三十二条の十六第一項の型式認証を受けた型式の無人航空機(次の項に掲げる無人航空機を除く。) | 一 無人航空機飛行規程 二 航空の用に供した無人航空機については、整備又は改造に関する技術的記録及び総飛行時間を記載した書類 三 無人航空機の重量及び重心位置の算出に必要な事項を記載した書類 四 前三号に掲げるもののほか、参考事項を記載した書類 | 機体認証申請時 |
| 三 | 法第百三十二条の十六第一項の型式認証を受けた型式の無人航空機(航空の用に供した無人航空機を除く。) | 一 法第百三十二条の十九第一項の規定による表示を写した写真 二 前号に掲げるもののほか、参考事項を記載した書類 | 機体認証申請時 |
3前項の表の一の項の上欄に掲げる無人航空機であつて、その設計及び製造過程が法第百三十二条の十六第一項の型式認証を受けた型式の設計及び製造過程と同一であるものが、第二種機体認証を受けようとする場合にあつては、前項の規定にかかわらず、同表の一の項の中欄第一号から第五号までに掲げる書類に代えて、当該無人航空機の設計及び製造過程が当該型式認証を受けた型式の設計及び製造過程と同一であることを証する書類(当該型式認証又は当該型式認証の変更の承認を受けた者が発行したものに限る。)とすることができる。
4第二項の表の一の項の上欄に掲げる無人航空機であつて、その設計及び製造過程が法第百三十二条の十六第一項の型式認証を受けた型式の設計及び製造過程と同一であり、かつ、無人航空機の製造者等が安全基準に適合することを確認したもの(最後の整備をした後に航空の用に供したものを除く。)が、第二種機体認証を受けようとする場合にあつては、第二項の規定にかかわらず、同表の一の項の中欄第六号から第九号までに掲げる書類に代えて、当該無人航空機が現状について安全基準に適合することを証する書類(当該無人航空機の製造者等が発行したものであつて、機体認証申請以前三十日以内に発行したものに限る。次項において同じ。)とすることができる。
5第二項の表の二の項の上欄に掲げる無人航空機であつて、無人航空機の製造者等が安全基準に適合することを確認したもの(最後の整備をした後に航空の用に供したものを除く。)が、第二種機体認証を受けようとする場合にあつては、第二項の規定にかかわらず、同表の二の項の中欄第一号から第三号までに掲げる書類に代えて、当該無人航空機が現状について安全基準に適合することを証する書類とすることができる。
6無人航空機飛行規程は、次に掲げる事項を記載した書類とする。
- 一無人航空機の概要
- 二無人航空機の限界事項
- 三非常の場合にとらなければならない各種装置の操作その他の措置
- 四通常の場合における各種機能の操作方法
- 五無人航空機の性能
- 六その他必要な事項
7無人航空機整備手順書は、次に掲げる事項を記載した書類とする。
- 一無人航空機の構造並びに装備品、部品及び落下傘等(以下この節において「装備品等」という。)並びに系統に関する説明
- 二無人航空機の整備の方法、無人航空機に発生した不具合の是正の方法その他の無人航空機の整備に関する事項
- 三その他必要な事項
第二百三十六条の十三
法第百三十二条の十三第三項の指定は、同条第二項の認証の区分及び無人航空機の種類を明らかにしてするものとする。
2法第百三十二条の十三第三項に規定する無人航空機の使用の条件は、前条第三項第二号の無人航空機の限界事項とする。
第二百三十六条の十四
法第百三十二条の十三第三項の指定は、前条に規定する事項を記載した書類(以下「使用条件等指定書」という。)を申請者に交付することによつて行う。
2前項に規定する使用条件等指定書の様式は、第二十九号の七様式のとおりとする。
第二百三十六条の十五
法第百三十二条の十三第四項の安全基準は、次のとおりとする。
- 一無人航空機の性能及び飛行性は、飛行試験その他の試験又はこれらの試験に基づく計算によつて証明されたものであること。 ただし、計算による結果は、直接の試験による結果と同程度に正確なものであるか又はそれよりも安全側にあることが確実なものでなければならない。
- 二無人航空機の飛行が航空機の航行の安全並びに地上及び水上の人及び物件の安全に及ぼす影響の程度に応じ、それらの安全が損なわれないように考慮された設計であること。
- 三操縦に特別な技術又は過度の注意力を要することなく、安全に離陸、飛行及び着陸できるものであること。
- 四無人航空機の構造は、十分な強度を有し、地上及び水上の人及び物件に与える損害を最小限度にとどめる形状であること。
- 五予想される運用を安全に行うために必要な装備品等を装備し、また、当該装備品等は有効かつ確実にその機能を発揮することができるものであること。
- 六予想される運用を安全に行うために必要な機器がある場合には、当該機器は有効かつ確実にその機能を発揮することができるものであること。
- 七前各号に掲げるもののほか、無人航空機の安全性を確保するために必要なものとして国土交通大臣が定める基準に適合すること。
第二百三十六条の十六
法第百三十二条の十三第七項の機体認証書の様式は、第二十九号の八様式のとおりとする。
第二百三十六条の十七 (表示)
法第百三十二条の十三第八項本文の国土交通省令で定める表示は、無人航空機の機体認証書番号とする。 ただし、同条第二項第一号の第一種機体認証に係る機体認証書番号を表示する場合には、同項第二号の第二種機体認証に係る機体認証書番号を表示しないことができる。
2前項の表示は、機体認証を受けた無人航空機に、耐久性のある方法で、鮮明に表示しなければならない。
3法第百三十二条の十三第八項ただし書の無人航空機が機体認証を受けたことを識別するための措置は、当該無人航空機にリモートID機能を備えることその他の措置とする。
第二百三十六条の十八 (機体認証の有効期間)
法第百三十二条の十三第十項の機体認証の有効期間は、次の各号に掲げる認証の区分に応じ、当該各号に定める期間とする。
- 一第一種機体認証 一年
- 二第二種機体認証 三年
第二百三十六条の十九 (機体認証の有効期間の起算日)
機体認証の有効期間の起算日は、当該機体認証に係る機体認証書を交付する日とする。 ただし、機体認証の有効期間が満了する日の一月前から当該期間が満了する日までの間に新たに機体認証書を交付する場合は、当該期間が満了する日の翌日とする。
第二百三十六条の二十 (使用者の整備の義務)
法第百三十二条の十四第二項の規定により無人航空機を安全基準に適合するように維持しなければならない者は、次に掲げる措置を講ずることとする。
- 一機体及び装備品等の製造者等の作成する整備に関する技術的資料に準拠して適切な整備を実施すること。
- 二無人航空機に発生した不具合を適切に是正すること。
- 三整備作業の結果を適確に記録し、保存すること。
- 四その他無人航空機を安全基準に適合するように維持するため必要な整備をすること。
第二百三十六条の二十一 (機体認証の効力の停止等の通知)
国土交通大臣は、法第百三十二条の十五第二項の規定により無人航空機の機体認証の効力を停止し、その有効期間を短縮し、又は法第百三十二条の十三第三項の規定により指定した使用の条件を変更したときは、その旨を当該無人航空機の使用者に通知するものとする。
第二百三十六条の二十二 (型式認証)
法第百三十二条の十六第一項の型式認証を申請しようとする者は、型式認証申請書を国土交通大臣に提出しなければならない。
2前項の申請書に添付すべき書類及び提出の時期は、次の表による。 ただし、申請の際現に製造されている無人航空機に係る当該書類の提出の時期は、次の表の下欄に掲げる時期にかかわらず、申請時とする。
| 添付書類 | 提出の時期 |
| 一 設計計画書 | 設計の初期 |
| 二 設計書 三 図面目録 四 設計図面 五 部品表 六 製造計画書 七 型式の均一性が確保されることを証する書類 | 製造着手前 |
| 八 仕様書 九 無人航空機飛行規程 十 無人航空機整備手順書 十一 無人航空機の重量及び重心位置の算出に必要な事項を記載した書類 十二 前各号に掲げるもののほか、参考事項を記載した書類 | 現状についての検査実施前 |
第二百三十六条の二十三
型式認証を行うための検査は、当該無人航空機の型式の設計及び製造過程並びにその設計及び製造過程に係る無人航空機のうち一機の現状について行う。
第二百三十六条の二十四
法第百三十二条の十六第三項の均一性基準は、申請者が次に掲げる要件に適合することとする。
- 一次に掲げる施設を有すること。
- イ申請に係る型式の無人航空機の製造及び検査(法第百三十二条の十八第二項の規定による検査を含む。以下この条において「製造等業務」という。)に必要な設備
- ロ製造等業務に必要な面積及び照明設備その他の設備を有する作業場
- ハ製造等業務に必要な材料、部品、装備品等を適切に保管するための施設
- 二製造等業務を分担する場合において、業務を実施する組織が製造等業務を適切に分担できるものであり、かつ、それぞれの権限及び責任が明確にされたものであること。
- 三前号の各組織ごとに製造等業務を適確に実施することができる能力を有する人員が適切に配置されていること。
- 四作業の実施方法(次号の品質管理制度に係るものを除く。)が製造等業務の適確な実施のために適切なものであること。
- 五次の制度を含む品質管理制度が製造等業務の適確な実施のために適切なものであること。
- イ第一号の施設の維持管理に関する制度
- ロ第三号の人員の教育及び訓練に関する制度
- ハ前号の作業の実施方法の改訂に関する制度
- ニ技術資料の入手、管理及び運用に関する制度
- ホ材料、部品、装備品等の管理に関する制度
- ヘ材料、部品、装備品等の領収検査並びに無人航空機又は装備品等の受領検査、中間検査及び完成検査に関する制度
- ト工程管理に関する制度
- チ業務を委託する場合における受託者による当該業務の遂行の管理に関する制度
- リ業務の記録の管理に関する制度
- ヌ業務の実施組織から独立した組織が行う監査に関する制度
第二百三十六条の二十五
法第百三十二条の十六第二項第一号の第一種型式認証を受けた無人航空機は、同項第二号の第二種型式認証を受けたものとみなす。
第二百三十六条の二十六
法第百三十二条の十六第四項の型式認証書の様式は、第二十九号の九様式のとおりとする。
第二百三十六条の二十七 (型式認証の有効期間)
法第百三十二条の十六第六項の型式認証の有効期間は、三年とする。
第二百三十六条の二十八 (型式認証の有効期間の起算日)
型式認証の有効期間の起算日は、当該型式認証に係る型式認証書を交付する日とする。 ただし、当該型式について型式認証の有効期間が満了する日の一月前から当該期間が満了する日までの間に新たに型式認証書を交付する場合は、当該期間が満了する日の翌日とする。
第二百三十六条の二十九 (型式認証の変更)
法第百三十二条の十七第一項の承認を受けようとする者は、型式設計・製造過程変更申請書に当該変更に係る事項を記載した添付書類を添えて国土交通大臣に提出しなければならない。
2第二百三十六条の二十二第二項の規定は、前項の添付書類の提出の時期について準用する。
第二百三十六条の三十
第二百三十六条の二十三の規定は、前条の場合に準用する。
第二百三十六条の三十一
法第百三十二条の十七第一項の承認は、新たに型式認証書を交付することによつて行う。
第二百三十六条の三十二 (型式認証書の記載事項の変更)
型式認証又は型式認証の変更の承認を受けた者(以下「型式認証等保有者」という。)は、型式認証書の記載事項に変更(国土交通大臣が軽微と認めるものに限る。)を生じたため再交付を申請しようとするときは、型式認証書再交付申請書に、書換えの理由を証する書類を添えて、国土交通大臣に提出しなければならない。
2国土交通大臣は、当該申請が正当であると認めるときは、型式認証書を再交付する。
第二百三十六条の三十三 (検査方法等)
法第百三十二条の十八第二項の規定による検査並びにその検査記録の作成及び保存は、次に掲げるところにより行うものとする。
- 一型式認証等を受けた型式の無人航空機の製造に係る個別の無人航空機(以下この項において「型式認証等無人航空機」という。)が安全基準に適合することを確認するための検査を行うこと。
- 二製造される型式認証等無人航空機が安全基準に適合することを確認できる検査手順書を作成し、それを確実に履行すること。
- 三検査手順書に定める全ての事項を終了し、製造される型式認証等無人航空機がその型式認証等に係る型式に適合することを確認するまで型式認証等無人航空機を出荷しないこと。
- 四型式認証等無人航空機ごとに次に掲げる事項を記載した検査記録書を作成すること。
- イ検査を行つた無人航空機の型式認証書番号、型式及び製造番号
- ロ検査を行つた年月日及び場所
- ハ検査を実施した者の氏名
- ニ検査の方法
- ホ検査の結果
- 五前号の検査記録書(次項の規定による記録が行われた同項のファイル又は磁気ディスクを含む。)は、次に掲げる認証の区分に応じ、それぞれ次に定める期間保存すること。
- イ第一種型式認証 当該型式認証の有効期間中及び当該有効期間の満了後一年間
- ロ第二種型式認証 当該型式認証の有効期間中及び当該有効期間の満了後三年間
2前項第四号の検査記録書が、電子計算機に備えられたファイル又は磁気ディスクに記録され、必要に応じ電子計算機その他の機器を用いて明確に紙面に表示されるときは、当該ファイル又は磁気ディスクをもつて同号の検査記録書に代えることができる。
第二百三十六条の三十四 (表示)
法第百三十二条の十九第一項の国土交通省令で定める表示は、次に掲げる事項が記されたものとする。
- 一無人航空機の型式認証書番号
- 二無人航空機の型式
- 三無人航空機の製造番号
2前項の表示は、法第百三十二条の十八第二項の規定による義務を履行した無人航空機に、耐久性のある方法で、鮮明に表示しなければならない。
第二百三十六条の三十五 (無人航空機の整備に関する情報)
法第百三十二条の二十の規定による無人航空機の整備をするに当たつて必要となる技術上の情報の提供は、次に定めるところにより行うものとする。
- 一使用者が容易に入手できる方法により行うこと。
- 二第一種型式認証等を受けた無人航空機に係る情報については、使用者が確実に入手できる方法により行うこと。
- 三提供した情報を変更したときは、これを周知させるための措置を講ずること。
2法第百三十二条の二十の国土交通省令で定める技術上の情報は、整備の箇所、時期及び実施の方法とする。
第二百三十六条の三十六 (法第百三十二条の二十一の国土交通省令で定める事態の報告等)
型式認証等保有者は、型式認証等を受けた型式の無人航空機について、次条各号に掲げる事態に関する情報を、当該無人航空機の使用者から収集し、整理し、及び分析するための体制を整備しなければならない。
2型式認証等保有者は、前項の規定により情報の収集、整理及び分析を行つたときは、その結果を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を作成し、保存しなければならない。
3型式認証等保有者は、無人航空機について次条各号に掲げる事態の発生を知つた時から十日以内においてできる限り速やかに、次に掲げる事項を国土交通大臣に速報しなければならない。
- 一氏名又は名称
- 二無人航空機の登録記号、型式認証書番号、型式及び製造番号
- 三報告に係る事態が発生した日時及び場所
- 四報告に係る事態の概要
- 五その他参考となる事項
4型式認証等保有者は、前項の規定により速報した事態の原因が設計又は製造過程にあると認める場合、必要な改善措置について、国土交通大臣に報告するとともに、当該改善措置の内容が適切であるかどうかの技術的な検証のために必要な事項を記載した書類を国土交通大臣に提出しなければならない。
第二百三十六条の三十七
法第百三十二条の二十一の国土交通省令で定める事態は、次に掲げる事態(本邦内で発生したもの又は日本国籍を有する船舶若しくは航空機から飛行させた無人航空機に係るものに限る。)とする。
- 一法第百三十二条の九十第一項各号に掲げる事故(設計又は製造過程に起因し、又は起因すると疑われるものに限る。)
- 二法第百三十二条の九十一に規定する事態(設計又は製造過程に起因し、又は起因すると疑われるものに限る。)
- 三前二号に掲げるもののほか、無人航空機が安全基準に適合せず、又は安全基準に適合しなくなるおそれがあるものとして国土交通大臣が認める事態
ここからは私の解説です
第一種と第二種を分けているのは、立入管理措置です
第132条の13第2項が、区分をこう定めています。
| 区分 | 目的とする飛行 |
|---|---|
| 第一種機体認証 | 立入管理措置を講ずることなく行う特定飛行 |
| 第二種機体認証 | 立入管理措置を講じた上で行う特定飛行 |
それだけです。「レベル4」という言葉は条文には出てきません。人の立入りを管理しないで飛ばすなら第一種——そう読むほうが、条文には忠実です。
この連載の第1回で読んだ第132条の85第1項の括弧書きと、ぴったり対応しています。あちらは「立入管理措置を講ずることなく飛行させるときは、一等の技能証明を受けた者が第一種機体認証を受けた無人航空機を飛行させる場合に限る」でした。人と機体の両方が「第一種・一等」でそろう必要がある、ということです。
有効期間は、ここでも施行規則が決めています
法律(第132条の13第10項)は「国土交通大臣は、機体認証の有効期間を定めるものとする」としか書いていません。数字は施行規則 第236条の18 です。
| 認証 | 有効期間 | 根拠 |
|---|---|---|
| 第一種機体認証 | 1年 | 規則 第236条の18 |
| 第二種機体認証 | 3年 | 規則 第236条の18 |
| 型式認証 | 3年 | 規則 第236条の27 |
3つ目の型式認証も3年というのは、意外と知られていないかもしれません。教則で問われるのは機体認証の1年・3年ですが、条文にはもう1つ3年があります。
型式認証があると検査が省けます。ただし第一種と第二種で差があります
ここが今回いちばん面白いところだと思います。第132条の13の第5項と第6項を、並べて読んでみてください。
| 項 | 対象 | 省ける検査 |
|---|---|---|
| 第5項 | 第一種(型式認証を受けた型式/過去に第一種を受けたことがある機体) | 検査の一部 |
| 第6項 | 第二種(型式認証を受けた型式/過去に第二種を受けたことがある機体) | 検査の全部又は一部 |
第一種は「一部」までしか省けません。第二種は「全部」省ける可能性があります。
立入管理措置なしで飛ばす機体は、型式認証を受けた型式であっても、必ず何らかの検査を受ける——条文の言葉づかいが、そこまで区別しています。安全側に厚く書かれている、ということだと思います。
「使用の条件」という、見落としやすい縛りがあります
第132条の13第3項に、こう書かれています。
国土交通大臣は、機体認証を行うときは、当該機体認証に係る無人航空機の使用の条件を、国土交通省令で定めるところにより指定する。
そして第132条の14第1項が、その効き目を定めています。
機体認証を受けた無人航空機を飛行させる者は、……指定された使用の条件……の範囲内でなければ、……特定飛行を行つてはならない。
機体認証さえあれば何でもできる、ということではありません。機体ごとに指定された条件の範囲内でだけ、特定飛行ができます。この違反は罰則の対象で、第2回で読んだ第157条の9第3号にあたります(50万円以下の罰金)。
ちなみにこの条件は、後から変更されることがあります(第132条の15第2項)。安全基準に適合しなくなるおそれがあると認められたときは、国土交通大臣が効力を停止したり、有効期間を短縮したり、条件を変更したりできる、と書かれています。
ここから後ろは、ほとんどメーカーの義務です
第132条の18以降は、読者の多くにとっては「自分がやること」ではありません。でも、自分の機体の後ろで誰が何を背負っているかが分かるところなので、目を通す価値があると思っています。
| 条 | 型式認証等を受けた者(メーカー)の義務 |
|---|---|
| 第132条の18 | 型式に適合するように製造する/個別の機体を検査し、記録を作成して保存する |
| 第132条の19 | 義務を果たしたら表示を付す |
| 第132条の20 | 使用者に整備に必要な技術情報を提供する |
| 第132条の21 | 事故等の情報を収集して国土交通大臣に報告する |
第132条の20の中身は施行規則 第236条の35 にあります。提供するのは「整備の箇所、時期及び実施の方法」で、使用者が容易に入手できる方法で行うこと、第一種の機体については確実に入手できる方法で行うこと、と書き分けられています。ここでも第一種は一段厳しくなっています。
第132条の21の報告については、施行規則 第236条の36 が期限を定めています。
型式認証等保有者は、無人航空機について次条各号に掲げる事態の発生を知つた時から十日以内においてできる限り速やかに、……国土交通大臣に速報しなければならない。
そして原因が設計や製造過程にあると認めるときは、改善措置の内容まで報告することになっています(同条第4項)。不具合の情報が、使用者からメーカーを経て国へ流れる——その道筋が条文で作られています。
「紛らわしい表示」の禁止が2か所あります
第132条の13第9項と、第132条の19第2項です。どちらも「何人も、……表示又はこれと紛らわしい表示を付してはならない」と書かれています。
「何人も」です。メーカーだけではなく、誰に対しても向けられた禁止です。機体認証を受けていないのに、受けたように見える表示を付けてはいけない、ということになります。罰則は第157条の10第1号(30万円以下の罰金)です。
型式認証には、経済産業大臣が出てきます
これは私が読んでいて意外だったところです。第132条の16第5項です。
国土交通大臣は、型式認証をするときは、あらかじめ、経済産業大臣の意見を聴かなければならない。
設計や製造過程を認証する話なので、産業を所管する立場の意見を必ず聞くという作りになっています。設計や製造過程を変更する承認のときも同じです(第132条の17第3項)。個別の機体認証にはこの規定がなく、型式のときだけである点も、読み分けていただくとよいと思います。
申請に何を出すのかは、条文の中の表にあります
施行規則 第236条の12 には、条文の中に表が入っています。機体認証を申請するときの添付書類と提出の時期が、3つの区分で整理されています。
| 区分 | おおまかな中身 |
|---|---|
| 一 | 型式認証を受けていない型式の機体 … 設計計画書から始まり、設計の初期・製造着手前・検査実施前と3段階で書類を出す |
| 二 | 過去に機体認証を受けたことのある機体 … 機体認証申請時にまとめて |
| 三 | 型式認証を受けた型式の機体 … 表示を写した写真など、機体認証申請時に |
一号の機体は設計の初期の段階から書類を出すことになります。「できあがってから持ち込む」のではなく、作りはじめから見てもらうという流れです。上の全文で、表そのものをご確認ください。
次回は
次回からは技能証明に入ります(第132条の40〜)。試験、限定、更新、そして登録講習機関——私たちが講習をしている側の根拠になっている条文です。
あわせて、今回とばした登録検査機関(第132条の24〜第132条の39)も、機関の話としてまとめて扱う予定です。
出典
- e-Gov法令検索「航空法」(昭和27年法律第231号)2026年9月時点の現行版
- e-Gov法令検索「航空法施行規則」(昭和27年運輸省令第56号)2026年9月時点の現行版
- 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則(第5版)」令和8年7月7日公布・令和8年7月14日適用
本記事の内容は2026年9月時点のものです。機体認証・型式認証の手続きの詳細は国土交通省の案内でご確認ください。法令には著作権がありません(著作権法第13条第1号)ので、条文はそのまま掲載しています。
登録講習機関講師 フライトデスク 監修



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