【日刊ドローンニュース】川崎の定時制高校生がドローン国家資格を取得、ハンガリーは農業用ドローン新工場が90日で稼働|2026/9/23①

日刊ドローンニュース

☀️ おはようございます。今朝の千代田区は曇り空で、気温は22〜23℃前後とこの時期らしい落ち着いた空気です。日中は雲が広がりやすく、にわか雨の可能性もあるため折りたたみ傘があると安心そうです。

ニューヨークでは国連総会が開催中で、世界各国の首脳が連日会談を重ねています。本日のドローン関連ニュースは、国内の資格教育の広がりから海外メーカーの量産体制強化、サイバーセキュリティ、地政学的な動きまで幅広く動いた一日でした。

📌 今日のハイライト
本日は川崎市の定時制高校生が国家資格「二等無人航空機操縦士」を取得した話題を筆頭に、ハンガリーでの農業用ドローン量産体制強化、DJI機のBluetooth脆弱性、そしてウクライナ情勢まで、教育現場から安全保障まで幅広いニュースが揃いました。

📋 【国内制度】 定時制高校生が「二等無人航空機操縦士」取得、川崎市立川崎総合科学高校

川崎市立川崎総合科学高校(幸区)の定時制クリエイト工学科で、4年生の大城銀士さん(18)が国家資格「二等無人航空機操縦士」を取得した。同校では1年生の工業技術基礎や4年生の課題研究でドローンを扱う授業を続けており、部活動としてドローンショーの企画も進めている。今春卒業した別の生徒も設備会社に就職しており、高校段階からの資格取得が現場就労に直結し始めている。

🔗 朝日新聞(Yahoo!ニュース)

🎙️ 操縦士の視点:高校在学中に国家資格を取れる体制が整ってきたのは、業界としては歓迎したい動きです。二等の学科は50問・30分で正答率8割が目安となるため、若いうちの学習習慣があれば十分に射程内だと感じます。ただし資格取得後は実技面での経験値がものを言うため、登録講習機関や地域の事業者と連携した実機での飛行機会をどう確保するかが、今後の定着度を左右しそうです。

🛡️ 【軍事・防衛】 ロシア軍、ウクライナ4地域へ夜間攻撃 212機ドローンとミサイルで3人死亡

ウクライナ空軍によると、ロシア軍は9月22日夜、ドローン212機、巡航ミサイル4発、オニクス対艦ミサイルや弾道ミサイルを投入し、ドニプロペトロウシク州やチェルニーヒウ州など4地域を攻撃した。ドニプロ、パブロフラード、クリヴィーリフの工業施設が同時に狙われ、少なくとも3人が死亡、6人が負傷した。攻撃はゼレンスキー大統領が国連総会出席のためニューヨークに滞在中のタイミングと重なった。

🔗 Al Jazeera

🎙️ 操縦士の視点:民間工業施設への同時多発攻撃は、対ドローン網や早期警戒の整備が地域単位でどこまで進んでいるかによって被害規模が大きく変わることを改めて示しています。国内の防災訓練でも、同時多方向からの飛来を想定した情報共有体制の整備が今後の論点になりそうだと考えます。

🛡️ 【軍事・防衛】 釣り船が米軍の標的ドローン「LUCAS」を偶然回収、フロリダ沖

フロリダ州沖でチャーター船「ホット・スポッツ・チャーターズ」が釣りをしていたところ、海上を漂う機体を発見し回収した。エグリン空軍基地によると、機体は低コスト無人戦闘攻撃システム「LUCAS」の試作機で、イラン製「シャヘド136」を模した標的ドローンだという。9月17日の定期試験中に着水したまま漂流していたとみられ、後日黒いSUVで政府関係者が引き取った。

🔗 CNN.co.jp(Yahoo!ニュース)

🎙️ 操縦士の視点:対ドローン訓練用の標的機とはいえ、翼幅2.5m・重さ32kgの機体が民間の漁場まで流れ着いた事実は軽視できません。海上回収時の安全確保や第三者への周知手順は、日本国内で洋上訓練を計画する際にも参考になりそうな事例だと感じます。

🛩️ 【大型・UAM】 中国Aridge、UAE・ラスアルハイマでeVTOL実証へ規制サンドボックス設置

中国のAridgeは、UAEアブダビのエミレーツ・パレス近くで自社の「Land Aircraft Carrier」型eVTOL機を披露した。同社とラスアルハイマ首長国当局は、飛行試験のための規制サンドボックスを共同で整備する方針を明らかにした。中国メーカーによる中東への進出は、Joby・Archerなど欧米勢が先行してきた競争構図に新たな軸を加える形となる。

🔗 Aviation International News

🎙️ 操縦士の視点:規制サンドボックスという枠組みは、型式証明が整う前段階でも実証データを積み上げられる点で機動的だと感じます。日本のeVTOL実証も東京都などで規模拡大が進んでいますが、海外勢の参入速度を見ると、制度設計のスピード感自体が競争力に直結する局面に入っているのかもしれません。

🌐 【規制・技術・市場】 DJI製16機種にBluetooth脆弱性、無認証で通信妨害が可能に

セキュリティ研究者のAbdelrahman Yousef氏とJordan Samhi氏は、DJIのMavicやMini、Air 3/3S、Neo、Flip、Avata 2/360などBluetoothインターフェース経由で送られる未認証のDUMLコマンドを操作でき、Wi-Fi設定の書き換えや通信の強制切断が可能だと報告した。深刻度は10点満点中8.5と評価されている(CVE-2026-78306)。現時点で実際の悪用報告はないという。

🔗 Cybernews

🎙️ 操縦士の視点:飛行中にWi-FiやBluetoothを強制切断されれば、映像・テレメトリが途絶し不時着や制御不能につながりかねません。ファームウェア更新の周知が届きにくい個人所有機は特にリスクが残るため、点検・整備の授業では更新履歴の確認を習慣化するよう伝えたいところです。

📦 【物流】 アラスカでドローンが血液サンプルを1000km輸送、国際アンチドーピング機関向けに実証

Alaska Center for Unmanned Aircraft Systems Integration(ACUASI)は、大型無人機「Windracers ULTRA」を使い、ネナナ市営飛行場を拠点に往復8時間47分・約1000kmの飛行で血液サンプルを輸送する試験を実施した。発注元は国際テスト機関(ITA)で、長距離輸送でも検体の品質が保たれるかを検証した。翼幅31フィート、最大200ポンドの積載力を持つ機体が使われた。

🔗 DroneLife

🎙️ 操縦士の視点:検体の温度・品質管理を伴う医療物流は、単なる配送実証より要求水準が高い分野だと感じます。国内でも僻地医療や災害時検体輸送への応用余地は大きく、大型固定翼機を使った長距離・大重量輸送のノウハウは、今後の型式認証や運航ルール整備の参考になりそうです。

🌾 【農業】 ハンガリーABZ Innovation、農業用ドローン新工場をわずか90日で稼働

ハンガリー・センテンドレのABZ Innovationは、従来比約4倍規模の新工場をわずか90日で建設し、2日間で生産移行を完了した。背景には2025年12月の米FCCによる外国製ドローン・重要部品の規制強化があり、同社は米国向け生産の一部を欧州側に移す計画を加速させたという。散布用の「L50」は2026年6月にFCCの条件付き承認を取得している。

🔗 DroneLife

🎙️ 操縦士の視点:日本の農業分野は、規制上は二等技能証明を活かせる建前になっていても、第二種機体認証を受けた農業用機体の供給がまだ薄く、実務では有名無実化しているのが実情です。海外メーカーが数か月単位で量産体制を切り替える様子を見ると、機体供給側の対応速度が現場実装のボトルネックになっている構図が改めて浮き彫りになると感じます。

🌐 【規制・技術・市場】 米報道の自由団体、撤回済みFAAドローン飛行制限の司法審査を要求

電子フロンティア財団(EFF)やACLU、全米報道写真家協会などは、連邦政府施設周辺での無許可ドローン飛行を制限した2026年1月のFAA通達を巡り、報道写真家ロバート・レバイン氏が起こした控訴審を支持する法廷助言書を提出した。FAAは4月に当該制限を撤回し勧告に差し替えたが、原告側は「規制が撤回されても、在任中に生じた萎縮効果の司法審査は必要」と主張している。

🔗 DroneLife

🎙️ 操縦士の視点:空撮規制が「とりあえず広く制限し、あとで見直す」形で運用されると、現場の取材・記録活動が萎縮しかねません。国内でも重要施設周辺の飛行制限は年々強化されており、安全確保と報道・記録目的の飛行のバランスをどう設計するかは、日本の制度設計にとっても他人事ではないテーマだと思います。
💬 今日の一言
個人的に印象に残ったのは、川崎の定時制高校生が在学中に国家資格を取得したという話題です。学科試験は決して簡単ではありませんが、日々の授業の積み重ねが資格取得や就職につながる流れができつつあるのは素直に嬉しいニュースだと感じます。今後はこうした学びの場と、実機を飛ばせる現場との接続がどれだけ増えるかが鍵になりそうです。皆さんはどう考えますか? それではまた明日。今日も1日がんばりましょう!

ドローンの資格でどこまでできるかを知りたい方は、こちらの解説記事もあわせてご覧ください。▶ 関連: 一等無人航空機操縦士でできること・できないこと

操縦士の資格試験がどの程度の難易度かは、こちらの記事で詳しく解説しています。▶ 関連: 無人航空機操縦士の資格試験の難易度

教則第5版の変更点をサクッと確認したい方は、無料の20問チェックからどうぞ。▶ 関連: 教則第5版 改正点チェック20問(無料)

🎧 音声でも聴けます → 日刊ドローンニュース ポッドキャスト(毎朝約5分)

🎓 二等学科試験の対策をお探しの方へ

登録講習機関の講師が、教則第5版に準拠して作成した全問解説つきの学科対策です。まずは無料の20問で、CBT形式に慣れるところから始められます。

▶ まずは無料20問に挑戦演習250問+模試50問5セット(解説付き)


本ニュースの編集/監修は一等無人航空機操縦士(基・目・昼・25)で登録講習機関講師・修了審査員のフライトデスクが行いました

各ニュースの詳細は出典先をご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました