【日刊ドローンニュース】防災科研が豪雨・強風下での飛行実証に成功、ウクライナは無人機でロシア軍需工場を攻撃|2026/9/27①

日刊ドローンニュース

☀️ おはようございます。今朝は雲が広がりやや蒸し暑く、気温は18〜20℃前後で昼前から夕方にかけて一時雨となる可能性があります。折りたたみ傘があると安心な一日になりそうです。

今週末はプロ野球の順位争いも佳境を迎えています。本日のドローンニュースは、悪天候下での飛行実証や大型機の試験飛行といった国内の技術実装が目立つ一方、ロシア軍需工場への無人機攻撃や新型プロペラ・固定翼機の発表など、機体技術・軍事の動きも並びました。

📌 今日のハイライト
本日の最大の注目は、防災科研と産総研がつくば市で実施した豪雨・強風下でのドローン飛行実証です。災害現場でも安全に飛べる機体・運用の評価手法づくりへ、具体的な一歩が示されました。

📋 【国内制度】 防災科研、時間300mm・風速12m/sの豪雨強風下でドローン飛行実証に成功

防災科学技術研究所と産業技術総合研究所は9月25日、茨城県つくば市の大型降雨実験施設でドローンの悪天候下飛行性能を検証する公開デモを実施した。時間雨量100mmから段階的に強度を上げ、最終的には時間300mmの豪雨と毎秒12mの強風を同時に作り出した環境でも機体が飛行を継続できることを確認した。今後も検証を重ね、災害時の悪天候下でも安全に飛べる機体・運用の評価手法の確立を目指す。

🔗 時事通信

🎙️ 操縦士の視点:災害対応の現場では「飛べるか」だけでなく「どこまでの気象条件なら飛ばしてよいか」の判断基準が常に課題になります。こうした実証で気象条件ごとの飛行可否データが積み重なれば、特定飛行の許可申請時に運航者が示す安全対策の説明にも具体性が出てくるはずです。教則が求める気象判断の実務にも、いずれ影響してくるかもしれません。

📋 【国内制度】 中国電力・KDDIスマートドローン、玉島発電所の燃料油タンク巡視にドローン導入

中国電力・中電工業・KDDIスマートドローンの3社は9月24日、岡山県倉敷市の玉島発電所で自律飛行ドローンを使った巡視点検の実証を始めたと発表した。直径40.6〜46.4m、高さ16.5〜25.0mの燃料油タンク6基について、事前設定したルートを自動飛行しながら外観を撮影し、運転員が映像で健全性を確認する運用を検証する。高所での目視点検を減らし、点検作業の安全性と効率の両立を狙う。

🔗 KDDIスマートドローン(PR TIMES)

🎙️ 操縦士の視点:発電所のような重要インフラ上空での自律飛行は、特定飛行のうち第三者上空飛行や夜間飛行の許可条件が絡みやすい領域です。点検業務を内製化する企業が増えるほど、二等・一等どちらの技能証明を持つ人材を現場に置くかという判断が、採用や配置の実務に直結してくるでしょう。

🛩️ 【大型・UAM】 福井県坂井市、金沢工業大学開発の大型VTOL型ドローンが福井空港で試験飛行

福井県坂井市は9月25日、金沢工業大学の研究チームが開発中の大型VTOL型ドローンの試験飛行を福井空港で実施したと発表した。機体の重量は約100kgで、上空7〜10mの高度を保って飛行する様子が確認された。新産業の共創を目指す同市の取り組みの一環で、今後は飛行性能や運用面の検証を重ねる方針だという。

🔗 坂井市役所(PR TIMES)

🎙️ 操縦士の視点:100kg級の機体となると、通常の小型機とは飛行許可の審査で見られる観点がかなり変わってきます。落下時の危害想定や飛行場周辺の空域調整など、機体の大型化がそのまま手続きの重さに直結する点は、今後この規模の機体を扱う運航者が意識しておきたいところです。

🛡️ 【軍事・防衛】 ウクライナ、ロシア軍需部品工場「イスクラ」へ無人機攻撃

ウクライナ軍は9月25日未明、ロシア・ウリヤノフスク州にある電子機器メーカー「イスクラ」の工場を無人機で攻撃した。同工場はミサイル大手アルマズ・アンテイ傘下で、巡航ミサイルKh-59M2向け部品をヤロスラブリの工場に供給しているとされる。ウリヤノフスク州知事は大規模な無人機攻撃による産業・民生施設への被害を認めている。

🔗 Militarnyi

🎙️ 操縦士の視点:前線から遠い後方の部品工場が狙われる展開は、無人機の航続距離が伸びるほど「安全な後方」という前提そのものが揺らいでいることを示しています。国内では紛争そのものへの直接的な関わりはありませんが、対ドローン技術や重要インフラの防護に関する議論が今後どう広がるかは、注視しておく価値がありそうです。

🌐 【規制・技術・市場】 Rev Labs、段違い配置の新型「スタッガード・ブレード」プロペラを発表

米Rev Labsは9月25日、Commercial UAV Expo 2026で新型プロペラ「スタッガード・ブレード」を発表した。複数のブレードを同一平面ではなく前後にずらして配置し、気流の乱れを抑えることで推力効率を高める設計だという。同社CEOは、推進効率の向上が飛行時間の延長や搭載重量の拡大につながる可能性があるとしている。

🔗 Commercial UAV News

🎙️ 操縦士の視点:プロペラ形状の改良は地味に見えますが、飛行時間や積載量が伸びれば運用計画そのものの前提が変わります。ただ量産機への実装はまだ先の話でしょうから、現場の運航者としては具体的な機体への搭載事例が出てくるまで、様子を見る姿勢でよさそうです。

🚁 【民生・商用】 Skydio、初の固定翼機「F10 Lightrunner」と自動ドッキング拠点「MegaDock」を発表

米Skydioは9月24日、自社イベント「Ascend」で同社初の固定翼ドローン「F10 Lightrunner」と、複数機を収容する自動ドッキング拠点「MegaDock」を発表した。F10は最高時速100マイル、飛行可能距離30マイル、最大飛行時間2時間で、望遠・狭角・熱赤外線の3種センサーを搭載する。MegaDockは最大5機を収容し、ロボットアームによる自動離着陸で同時に3機を運用できるという。

🔗 Commercial UAV News

🎙️ 操縦士の視点:ドックからの自動離着陸を前提にした運用は、操縦者が現場に張り付かない目視外飛行の一形態です。日本でこうした運用を広げるには、機体単体の性能よりも運航管理体制や周辺の第三者対策をどう説明するかが審査の中心になるはずで、そこは海外の事例とは事情が異なる部分だと感じます。

📦 【物流】 Viking Drone Packaging、放射性医薬品輸送用の耐衝撃コンテナが承認勧告を取得

医療用ドローン配送コンテナを手がける米Viking Drone Packagingは、放射性医薬品を輸送するための耐衝撃コンテナについて、英Vehicle Certification Agencyから承認の推奨状を取得したと発表した。高さ400フィートからのヘリコプター落下試験を含む厳格な衝撃試験に合格したという。医療配送分野では、こうした特殊貨物向けの認証整備が商用化の前提条件になりつつある。

🔗 Commercial UAV News

🎙️ 操縦士の視点:医療配送は貨物側の安全基準と運航許可の両方が同時に求められる分野で、片方だけ整っても実運用には届きません。今回のように輸送容器そのものの認証が進むのは、資格を持つ操縦者が実際に飛ばせる仕事の幅を広げる材料として、地味ながら重要な動きだと思います。
💬 今日の一言
防災科研の実証について、時間300mmの豪雨は想像以上の激しさですが、そこでも飛行を継続できたという結果は災害対応の現場感覚からすると心強いものです。こうした評価手法が標準化されれば、災害時に「飛ばせるかどうか」の判断がより明確になっていくのではないでしょうか。皆さんはどう考えますか? それではまた明日。今日も1日がんばりましょう!

今日は大型ドローンや固定翼機など、機体運用に関わる話題が中心でした。▶ 関連: 一等無人航空機操縦士でできること

資格の取得難易度が気になる方は、こちらも参考にしてください。▶ 関連: 無人航空機操縦士の難易度

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本ニュースの編集/監修は一等無人航空機操縦士(基・目・昼・25)で登録講習機関講師・修了審査員のフライトデスクが行いました

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