DJIドローンの全モデルを用途別に整理【2026年版】
ドローンといえば、まずDJIを思い浮かべる人が多いはずです。
中国・深センのDJIは、世界の民生用ドローン市場で圧倒的なシェアを持ち、ホビーの空撮から農業・測量・点検まで、幅広いモデルをそろえています。
ただ、ラインナップが多すぎて「どれを選べばいいか分からない」という声もよく聞きます。この記事では、2026年時点の主要モデルを用途別に整理しました。
なお筆者は登録講習機関で講師をしていますが、受講者からも「最初の1台にどれを買うべきか」はとても多い質問です。
まず押さえる:DJIの製品ラインの全体像
DJIのドローンは、大きく次の4グループに分かれます。
空撮・ホビー向け。Mini/Air/Mavic/Inspireなど、写真・映像を撮るための民生機です。
産業・点検向け。Matrice/Mavic 3 Enterpriseなど、ズームや赤外線カメラを積む業務機です。
農業向け。Agrasシリーズ。農薬散布や肥料散布に使います。
測量・センシング向け。ZENMUSEシリーズなどのペイロード(搭載機器)です。
まずは自分の目的がどのグループかを決めると、選びやすくなります。
空撮・ホビー向けモデル
いちばん種類が多いのが、この空撮系です。予算と目的で選び分けます。
入門・軽量クラス
手軽に始めたいなら、この価格帯からです。
Neo/Mini/Flip。Neoは手のひらサイズの超軽量機。Miniシリーズ(最新はMini 5 Pro)は100g前後〜で、機動性と画質のバランスが良い定番です。Flipは折りたたみ式の入門機として登場しました。
2026年4月には、新しいエントリー向けの「Lito」シリーズも発売されました。
ミドルクラス:Airシリーズ
画質と機能のバランスを求めるなら、Airシリーズです。
Air 3Sはデュアルカメラを備え、全方向の障害物回避や約45分の飛行時間など、中級者に十分な性能を持ちます。次期モデル「Air 4」の登録も確認されています。
ハイエンド:Mavic・Inspire
本格的な作品づくりには、フラッグシップ機を選びます。
Mavic 4 Proは、DJIの民生機の最上位に位置づけられるモデルです。さらに上のプロ用途では、フルフレームセンサーと8K ProRes RAW収録に対応するシネマ機「Inspire 3」があります(本体価格は約1万7,000ドルと業務向けの水準です)。
産業・点検向けモデル
インフラ点検や測量、警備などの業務用途では、Enterprise系が使われます。
Matriceシリーズ。DJIの業務用フラッグシップです。交換式のペイロードに対応し、測量・点検・警備など幅広く使えます。日本では、Matrice 4D/4TDがドローンポート運用向けに第二種型式認証を取得しました。
Mavic 3 Enterprise。56倍ズームやRTK(高精度測位)に対応し、小型ながら点検業務で人気の機体です。
農業向け:Agrasシリーズ
農薬・肥料の散布に特化したのが、大型のAgrasシリーズです。
2026年には新型の「Agras T55」と「Agras T100 Dual Battery」がグローバル発表されました。
T55は最大50Lの薬液を積み、散布・散粒・運搬に対応します。T100はデュアルバッテリー方式で、同じ積載でもホバリング時間を大きく伸ばし、大規模農場での作業効率を高めています。
測量・センシング向け:ZENMUSEペイロード
測量やマッピングでは、機体に載せるカメラ・センサー(ペイロード)が重要です。
DJIはZENMUSEシリーズを展開しており、2026年には航空LiDARの新モジュール「ZENMUSE L3」を投入しました。点群データの取得や3Dマッピングの精度・効率を高めるものです。
【重要】米国のDJI規制と、日本への影響
DJIを語るうえで避けて通れないのが、米国での規制の動きです。
米国では、2025年のNDAA(国防授権法)に基づき、DJI製品の安全性審査が1年以内に行われることになっていました。しかし期限の2025年12月までに審査が完了せず、DJIはFCC(連邦通信委員会)の「Covered List(規制リスト)」に加えられました。
これにより、米国では新モデルが新規の認証を取れず、実質的に輸入・販売が難しくなっています。一方で、すでに所有している機体は引き続き使用でき、ファームウェア更新も2029年1月まで延長されました。
まとめ:目的から選べば迷わない
DJIはモデルが多いですが、「空撮・産業・農業・測量」のどのグループかを決めれば、候補は一気に絞れます。
ホビーならNeo/Mini/Air/Mavic、業務ならMatriceやMavic 3 Enterprise、農業ならAgras、測量ならZENMUSE。この軸で考えると失敗しにくいはずです。
米国の規制はニュースで大きく扱われますが、日本国内での購入・利用には直接の影響はありません。国内で守るべきは、あくまで機体登録や飛行ルールです。
このページは新モデルの登場に合わせて随時更新します。個別の製品ニュースは機体・技術カテゴリもあわせてご覧ください。
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