二等無人航空機操縦士でできること・できないこと|カテゴリーⅡの範囲と注意点

二等無人航空機操縦士でできること・できないこと カテゴリーⅡ 登録講習機関講師フライトデスク監修 ドローン国家資格

「二等(無人航空機操縦士)を取ると、何が飛ばせるようになるの?」――よく受ける質問です。結論から言うと、二等はカテゴリーⅡ飛行の技能を証明する資格。一部の特定飛行を許可・承認なしで飛ばせるようになりますが、免除されない飛行そもそも二等ではできない飛行もあります。ここを正確に整理します。

⚠️ ルールは航空法改正で変わります。本記事は理解のための解説です。最終判断は必ず国土交通省の公式情報でご確認ください。

前提:二等は「カテゴリーⅡ」の資格

飛行のリスクは高い順にカテゴリーⅢ・Ⅱ・Ⅰに分かれます。

区分 内容
カテゴリーⅢ 立入管理措置を講じないで行う特定飛行(=第三者の上空で飛ばす)。レベル4を含む。
カテゴリーⅡ 立入管理措置を講じたうえで行う特定飛行(=第三者の上空は飛ばさない)。二等の担当領域
カテゴリーⅠ 特定飛行に該当しない飛行。許可・承認は不要。

二等無人航空機操縦士は、このカテゴリーⅡ飛行を安全に行える技能を証明する国家資格です。

二等でできること

① 一部の特定飛行が「許可・承認なし」でできる

立入管理措置を講じたカテゴリーⅡ飛行のうち、DID(人口集中地区)上空・夜間・目視外・人や物件から30m未満(総重量25kg未満)については、条件を満たせば飛行許可・承認の申請が不要になります。市街地での空撮などがぐっとやりやすくなります。

② レベル3.5飛行ができる

機上カメラ等で立入管理措置をとる補助者なしの目視外飛行(レベル3.5)は、二等資格があれば実施可能です(補助者の配置や看板設置を省略できる形態。ただし飛行承認の申請自体は必要で、窓口は本省航空局)。

③ 申請する場合も手続きが簡略になる

許可・承認が必要な飛行でも、技能証明があることで申請手続きの一部が簡略化されます。

二等でできないこと・免除されないこと

① レベル4飛行(有人地帯の補助者なし目視外)はできない

第三者の上空を補助者なしで目視外飛行するレベル4(カテゴリーⅢ)は、一等+第一種機体認証が必須。二等では対応できません。

② カテゴリーⅢ全般はできない

立入管理措置を講じない飛行(第三者上空の特定飛行)は、二等の範囲外です。

③ 二等を持っていても「許可・承認」が必要な特定飛行

次の飛行は、技能証明や機体認証の有無に関係なく、個別に許可・承認が必要です(二等でも免除されません)。

  • 空港等周辺の空域
  • 地表・水面から150m以上の空域
  • 催し場所の上空
  • 危険物の輸送(※農薬等の空中散布は下記の例外あり)
  • 物件投下(※農薬等の空中散布は下記の例外あり)
  • 総重量25kg以上の機体の飛行
⚠️ 2026年の見直し(例外):危険物の輸送・物件投下のうち農薬等の空中散布については、2026年6月1日の通達(航空法施行規則第236条の82第1項第2号)で定める要件を満たし、専用の航空局標準マニュアルを用いて行う場合、飛行の方法に係る承認が不要になりました。ただし対象は農薬等の空中散布などに限られ、空港周辺・DID上空・150m以上などの空域の許可は別途必要になる場合があります。また、この承認不要ルートは機体認証を受けた機体が前提ですが、通達の時点では第二種機体認証を取得した農薬散布用ドローンは存在せず、実態としては制度が先行した”将来に向けた規制緩和”という位置づけです(対応機体が認証を取得して初めて実際に使えるようになります)。最新の要件・対応機体は必ず公式でご確認ください。

「許可承認が不要」になる条件(ここが肝)

①の「申請不要」は、次をすべて満たしたときだけ成立します。ひとつでも欠けると、二等を持っていても許可・承認が必要です。

  • 立入管理措置を講じている(第三者を飛行経路下に入れない)
  • 第二種機体認証を受けた機体である
  • 二等以上の技能証明を受けた人が飛ばす
  • 飛行マニュアルの作成など、安全確保の措置を講じている
  • 総重量25kg未満
  • 夜間・目視外を申請不要で行うには、技能証明の限定変更が済んでいる
⚠️ 見落としがちな2点。(1) 第二種機体認証を受けた機体が前提です。認証を受けた市販機はまだ限られるため、「二等は取ったが手持ちの機体が未認証で、結局これまで通り包括申請で飛ばしている」というケースは実際に多いです。(2) 限定変更をしていないと、そもそも夜間・目視外・25kg以上の飛行自体ができません(基本の限定は昼間・目視内・25kg未満)。

よくある誤解

「資格がないと特定飛行はできない」→ 誤解

国家資格がなくても、許可・承認(包括申請など)を取れば特定飛行はできます。二等は「特定飛行を可能にする唯一の道」ではなく、一部の飛行を”申請不要”にできる手段です。まだ資格がない方の申請の取り方は、飛行許可・承認申請の完全ガイドをどうぞ。

「資格を取れば何もしなくていい」→ 誤解

資格の有無に関係なく、特定飛行では飛行計画の通報飛行日誌の作成が義務で、事故時の報告義務もあります。さらに小型無人機等飛行禁止法や自治体の条例など、航空法以外のルールも別途確認が必要です。

⚠️ 「承認不要」は”自由に飛ばせる免罪符”ではありません。承認が省略されているのは、技能証明を持ち、安全管理ができると認められているから。承認不要の特定飛行でも、航空局の立入検査等があった場合には、承認審査で提出するのと同じ資料(飛行マニュアルや、安全性を確認したことを示すエビデンス等)の提示を求められることがあります。だからこそ、承認申請するのと同じ資料を自分で揃え、利用者自身が安全性を確認したうえで飛ばすのが大前提です。安全確認をおろそかにしてよい、という意味ではありません。

一等との違い(比較表)

二等 一等
担当カテゴリー カテゴリーⅡ カテゴリーⅢ(+Ⅱ)
レベル4飛行
(有人地帯の補助者なし目視外)
できない できる(第一種機体認証機で)
立入管理措置を講じた
DID/夜間/目視外/30m未満
条件を満たせば申請不要 同左(+Ⅲも可)
必要な機体認証 第二種 第一種

「まず市街地・夜間・目視外あたりを楽に飛ばしたい」なら二等で十分カバーできます。第三者の上空(レベル4)まで視野に入れるなら一等が必要、という整理です。二等の取り方や修了審査の中身は 二等 修了審査の攻略記事国家資格の取り方ガイド にまとめています。買ってから飛ばすまでの全体像は ドローン購入後の完全ロードマップ でどうぞ。

本記事は執筆時点の情報に基づく解説です。カテゴリー区分・機体認証・技能証明の要件は改正され得るため、実際の運用は必ず国土交通省の飛行許可・承認手続ページおよび技能証明制度の公式案内でご確認ください。
登録講習機関講師 フライトデスク 監修

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